いよいよ2015年が間近に。今回は年明けに発売予定、または年内の発売が噂されるニューモデルの中から5車種をピックアップし、それぞれの注目ポイントを紹介します。うち4車種は、2015年1月9~11日に幕張メッセで開催される「東京オートサロン 2015 with NAPAC」にて、コンセプトモデルなどが出展される予定です。
マツダ「ロードスター」4代目モデルがデビュー直前!
2人乗り小型オープンスポーツカーとして、生産累計世界一のギネス記録を持つマツダ「ロードスター」。発売から26年目を迎える2015年、4代目モデルがデビューします。
2014年秋のワールドプレミア以来、国内外のイベントでたびたびその姿が披露されてきましたが、詳細は依然として不明。新世代マツダ車でおなじみ「SKYACTIV(スカイアクティブ)」エンジンを搭載する初のFR車となり、欧州仕様に1.5リッターガソリンエンジン、北米仕様に2リッターガソリンエンジンを採用することがアナウンスされましたが、国内仕様車はどうなるでしょう? また、サイズは現行とほぼ変わりませんが、車両重量は100kg以上の軽量化をめざして開発しているとのこと。
「ロードスター」といえば、オーナーが気軽に参加できるナンバー付き車両競技「パーティーレース」も好評です。アメリカでは早々に、新モデルのみで競うワンメイクレース「グローバルMX-5カップ」(「MX-5」は「ロードスター」の海外名)の2016年開催が、専用車両のコンセプトモデルとともに発表されました。日本での開催についてはいまのところ不明ですが、いまや少数派のFRスポーツを思いきり楽しめるしかけが、いろいろと用意されそうです。
マツダ車に新たな選択肢、「CX-3」今春発売へ
マツダといえば、「新型デミオのクロスオーバーSUV版」との声も聞こえてくる「CX-3」にも注目。今春、日本で販売開始される予定です。
マツダのSUVは「CX-5」も好評ですが、「CX-5」がCセグメントに分類されるのに対し、「CX-3」はコンパクトなBセグメントモデル。競合車種は日産「ジューク」やホンダ「ヴェゼル」といったあたりで、都会的で遊び心のあるSUVという印象です。
そして「デミオ」のプラットフォームをベースに開発されているということで、「CX-5」より「デミオ」との比較に関心が向いてしまうモデルになるかもしれません。質感の高いインテリアも「デミオ」との共通性が見られます。日本仕様車に1.5リッターディーゼルターボエンジン「SKYACTIV-D」の搭載も決定。「デミオ」の購入を検討中の人にとっても、異なるスタイルの選択肢が増えることになりそうです。
ホンダ「ビート」後継モデル発売! 2015年はスポーツ回帰の年!?
「ビートの後継モデル」として注目されたホンダ「S660 CONCEPT」が、東京モーターショーで初公開されてから早1年余り。先日行われた新型軽ワゴン「N-BOX SLASH」の記者発表会にて、「2015年に軽オープンスポーツを発売予定」であることが改めて言及されました。ミッドシップレイアウトの本格軽スポーツです。
市販ラインナップからスポーツカーが消えて久しいホンダですが、2015年はスポーツ回帰の年になりそう。次期「NSX」北米投入の予定や、次期「シビック タイプR」欧州発売の噂もあり、エンジンサプライヤーとしてF1にも復帰します。その先陣を切るとみられる「S660」量産化は、同社の今後を占う存在となるのではないでしょうか。
来年3月発売、スズキ「アルト ターボ RS」の走りに期待!
このほどフルモデルチェンジされたスズキの軽ハッチバック、8代目「アルト」に、ターボモデルの「アルト ターボ RS」が設定されるとの発表がありました。2015年3月に発売される予定です。
「アルト」のターボモデルといえば、往年の「アルトワークス」を思い出す人も多いのでは? 2代目「アルト」から生まれた初代「アルトワークス(CA72V)」は、550ccターボエンジンで軽自動車最高の64PSを達成。これが1987年から今日にいたるまで、自主規制による出力の上限となっているという、伝説的存在なのです。
初代「アルトワークス」の車両重量は610kgでしたが、新型「アルト ターボ RS」も600kg台前半に収まると予想され、パワーウェイトレシオは10.0kg/PSを切るかもしれません。その走りに期待が集まっています。
トヨタ「プリウス」、フルモデルチェンジで他を圧倒する低燃費に!?
いまや"国民的大衆車"となったハイブリッドセダン、トヨタ「プリウス」。ずいぶん前から2015年のフルモデルチェンジが噂されており、それを示唆するプレスリリースや関係者の発言もあるのですが、いまだに詳細はベールに包まれたままです。
同社の現行「アクア」と、2014年末にフルモデルチェンジしたスズキの8代目「アルト」が、ともに37.0km/リットル(JC08モード)の低燃費を達成していることで、「プリウス」がこれを上回る低燃費を実現するのは間違いないでしょう。しかもエコカーの象徴的存在であるだけに、コンマ以下の競争ではなく、たとえば40.0km/リットルのような、圧倒的リードを築こうとしているのではないでしょうか? 新しい技術とともに、環境車の新次元、新時代を見せてくれるものと確信しています。