年末年始を迎え、実家に帰省してゆっくりとされている方も多いのではないだろうか。実家に帰ると、居心地の良さでついついゴロゴロしてしまい、運動不足に陥りがちだ。ましてや親戚の家などに呼ばれて、おせちに舌鼓を打ちながらお酒を浴びるほど飲んでしまったら……「正月太りコース」一直線は間違いない。

そこで、そんなときに試してもらいたいのが自宅でも簡単にできるトレーニングだ。「間違った筋トレを正す」などの連載でおなじみの整体師・大山奏さんが考案してくれた、簡単に脚を鍛える体幹トレーニングを紹介しよう。正月太りのリスクを下げつつ、「健康的で美しい脚」を目指すためにトライしてみてはいかがだろうか。

初心者でも実践できる"美脚トレーニング"を紹介

■腹筋と太ももを鍛える体幹トレーニング

腹筋だけでなく、太ももも鍛えることができるこの体幹トレーニングは、両脚を伸ばして床に座った状態から始める。そこから片脚を上に持ち上げ、反対の脚の上を通して交差するように移動させよう。ゆっくりと、体のどの筋肉を使用しているかを感じながら行うと、より効果が出やすいぞ。床に座ったときの手は身体の後ろに置くが、あまり身体から離れた位置につかないようにしよう。

膝を伸ばしたまま、脚を持ち上げよう

持ち上げた脚を反対の脚の方へ移動させる

■太ももを強化する体幹トレーニング

あおむけに寝て膝を立てた状態から、お尻を持ち上げて片脚の膝を伸ばす。おなかを背中側に引っ込めるように体幹の力をキープしつつ、脚を伸ばした状態のときには、呼吸が止まらないようにしよう。また、お尻は肩と膝の高さが一直線になるところまで上げるが、このときにお尻や太ももに意識して力を入れると効果的だ。

この姿勢からスタート

肩から膝が一直線になるように腰をあげる

持ち上げた脚は、身体の直線状に伸ばそう

■30秒で太もも・腹筋を鍛える体幹トレーニング

両肘とつま先で身体を支えて、お尻を持ち上げる体幹トレーニングの基本である「プランク」の姿勢からスタートする。その姿勢を10~30秒キープしたあと、腹筋に力を入れてお尻を高く持ち上げて山の形になることで、太ももと腹筋を鍛える筋トレだ。膝をまっすぐ伸ばすのがポイントで、逆にプランクに戻るときにお尻が下がりすぎたり、山をつくったときに膝が曲がったりしているのはNGだ。

肩からかかとまでが一直線になっている「プランク」を、まずは正しく行おう

膝を曲げることなく、お尻を高く上げることがポイントだ

■内ももを鍛える体幹トレーニング

片脚を伸ばし、片膝を立てて床に座った状態から開始する。その状態を維持したまま、伸ばした脚を上げ下げするだけでOKだ。上半身は手で支えるのではなく、腹筋と背筋で支え、骨盤を立てるようにする点が肝心。呼吸に合わせて一定のリズムで繰り返すといいだろう。背中やひざが曲がっていてしまっては、せっかくのトレーニングも効果が薄れてしまうので注意しよう。

片脚を伸ばし、片膝を立てて床に座った状態から脚を上下させるだけでOKだ

これらの体幹トレーニング以外にも、日常生活にちょとした工夫を加えるだけで筋肉に刺激を与えることができる。その方法を、大山さんに紹介してもらった。

歯磨き中のつま先立ちなどで刺激を

脚は冬の間ほとんど服で隠されるため、太って肉がついてもあまり意識できない部分の一つでしょう。ですが、大きな筋肉のある太ももや、「第2の心臓」と言われるふくらはぎの筋肉を衰えさせてしまうと、基礎代謝も下がり全身の血行も悪くなってしまいます。

筋肉は年齢とともにどんどん落ちていってしまうので、年末年始を運動せずに過ごすのはとても危険です。なので、今回ご紹介した体幹トレーニング以外にも、簡単な「ながらトレーニング」を実施するといいでしょう。

料理や歯磨きなどの時間につま先立ちをキープしたり、1日1分間でいいのでつま先を浮かせてかかとだけで歩いてみたりします。あえて時間をとらなくても、たったこれだけで脚の筋肉に刺激を与えることが可能です。

また初詣の参拝の折には、姿勢をよくして頭のてっぺんから糸でつられているように意識して歩いてみましょう。そうすることで、自然と全身に力が入りきれいな姿勢を保つことができます。

ついてしまった脂肪を落とすのは簡単なことではありません。脂肪になるほど食べたり飲んだりしてしまったという人は、なるべくその日のうちに消化できるように運動もセットで行ってみてくださいね。

記事監修: 大山 奏(おおやま かなで)

スピリチュアルと運動が好きなアウトドア系ライター。整体師。癒やしを与えられる人になろうとアロマテラピーインストラクター・セラピストへ向けて勉強中。ストレス解消法は神社巡りと滝行。スピリチュアル系雑誌の執筆から脳科学・恋愛記事まで、興味のあるものには迷わず挑戦している。ブログ「ひよっこライター大山奏」では、日々の出来事を思うままにつづっている。また、これまでのさまざまなストレッチをまとめた電子書籍も販売中。