サクソバンクFX証券はこのほど、サクソバンクの市場分析チームが執筆したレポート「2015年大胆予測(原題:Outrageous Predictions for 2015)」の邦訳版を発表した。
同レポートは、実際にはありえないかもしれないが、現実に起こった場合は世界市場に多大な影響を及ぼす10大テーマを取り上げたもの。日本に関しては、「インフレ率が5%に上昇する」と予想している。
また、ドラギECB総裁がイタリアの大統領となるためECB総裁を早期辞任するなど、一見すると可能性は低いが、2015年の投資アイデアを練るうえで不可欠な「想定外を予想する機会」を提案している。
サクソバンク「2015年大胆予測」
国・地域、事象 | 予測テーマ |
---|---|
英国 | 住宅バブル崩壊 |
日本 | インフレ率は5%上昇 |
中国 | 人民元を20%切り下げ |
ユーロ圏 | ドラギECB総裁辞任 |
ロシア | 再びデフォルト宣言 |
- | ハッカー集団がオンラインショッピングを攻撃 |
自然災害 | 火山噴火が穀物生産を直撃 |
カカオ豆先物 | 1トン=5,000ドルを突破 |
イギリス政局 | 2017年にEU離脱 |
ユーロ建て社債 | スプレッドが倍に拡大 |
サクソバンクのチームエコノミストであるスティーン・ヤコブセン氏は「2015年は厳しい1年になると予想していますが、後から振り返ると『どん底』の1年になっている可能性もあります」と述べている。
さらに、「市場のボラティリティが低下したことから、投資家は誤った安心感を抱いていますが、それこそが2015年の市場に混乱をもたらす最大の要因になるかもしれません。10月に市場の大混乱が1週間続きましたが、それが今後の展開を示唆するものだとすれば、2015年には乱高下の激しい相場展開が予想されます」と分析している。