説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「電話」のキーパッドに表示されているアルファベットに意味はある?』という質問に答えます。

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iPhoneの「電話」アプリには、ダイヤルするためのソフトウェアキーパッドが用意されています。改めて説明するまでもないでしょうが、このキーパッドをタップすれば電話番号を入力できます。しかし、1を除く数字キーの表面にはアルファベット1~4文字が刻印されています。日本の電話番号にアルファベットは使いませんが、これには意味があるのです。

このアルファベットは、おもにアメリカ国内の事情によるものです。電話発祥の地であるアメリカでは、当初通話用のIDにアルファベットのみを使用しており、次第に数字と組み合わせるようになりました。やがて2には「ABC」、3には「DEF」などと数字とアルファベットを対応させる仕組みができ(「1」は長距離電話用のためアルファベットの割り当てなし)、そのアルファベットが刻印された数字キーを押せばダイヤルできるようになったのです。

たとえば、米アップルストアの電話番号は「800-692-7753」ですが、WEBサイトには「1-800-MY-APPLE」とも記載されています。Mは「6」、Yは「9」、Aは「2」……と「MY APPLE」に対応するアルファベットが刻印されたキーを順にタップしていけば、「800-7753」をタップしたことと同じ結果が得られるというわけです。

iOSにも、このしくみが反映されています。「メモ」や「メール」などのアプリに「1-800-MY-APPLE」などとダイヤル可能な文字列を記述しておけば、自動的にリンクが設定され、数字だけで構成される電話番号と同様にタップして電話をかけることができます。日本の電話番号では動作しませんが、アメリカ滞在時には使えるワザといえます。

「メモ」などのアプリでアルファベットを含む電話番号が検出されると、タップすると発信できるリンクが自動的に設定されます