鉄道・運輸機構は25日、環境影響評価法にもとづき、佐世保線肥前山口~武雄温泉間の複線化事業に関する環境影響評価準備書を作成したと発表した。

長崎本線・佐世保線を走行する特急「ハウステンボス」「みどり」

国土交通省が2012年6月に工事実施計画を認可した整備新幹線3区間のうち、九州新幹線(長崎ルート)については武雄温泉~長崎間を新幹線フル規格で整備するとともに、フリーゲージトレイン(軌間可変電車)の導入を前提に、在来線区間(新鳥栖~武雄温泉間)も活用する計画とされた。現在、佐世保線肥前山口~武雄温泉間(約12.8km)は単線で、同区間の複線化事業の実施に向け、鉄道・運輸機構が環境影響評価の手続きを進めている。

このほど作成された環境影響評価準備書は、2013年7月から実施してきた現地調査ならびに複線化事業に関する環境予測・評価の結果を記載したもので、12月26日から公告・縦覧を行う。1月13日から住民への説明会も開催される。環境保全の見地から意見を募り、縦覧期間に2週間を加えた期間内に意見書の提出も受け付けるとのこと。

「それらの意見を取りまとめ、関係機関より意見をいただき、環境影響評価書を策定していくこととします」と鉄道・運輸機構は発表している。