東武鉄道は8000系車両の東上線池袋~小川町間での営業運転終了を発表した。1月11日に特別編成列車が運転され、最終運行日の1月17日には事前予約制のツアーも実施される。
東武鉄道8000系は1963(昭和38)年にデビューし、東武線のほぼ全線で運用された車両だが、現在は新型車両の導入などもあり、車両数を減らしている。同社は現行のATS(自動列車停止装置)からATC(自動列車制御装置)へ、新しい運転保安システムの導入を進めており、1月31日から東上線川越市~小川町間、2015年度中に池袋~川越市間で使用開始する予定。これにともない、8000系による池袋~小川町間の一般営業列車は運行を終えることになった。
1月11日には、東上線の開業100周年を記念し、池袋~森林公園間で8000系を使用した特別編成列車を1往復運行。8000系のデビュー当時のツートンカラー塗装を再現した81107編成(4両)、1974年からのセイジクリーム塗装を再現した81111号編成(4両)、現行塗装の8506編成(2両)の10両編成で、歴代3種類のカラーリング車両を連結しての営業運転は初だという。運転時刻は上り(急行)が森林公園駅8時10分発・池袋駅9時8分着、下り(臨時の快速急行)が池袋駅9時15分発・森林公園駅10時9分着。一般営業列車のため、乗車券があれば誰でも乗車できる。
1月17日には、事前予約制のツアー「ありがとう8000系 8175+8506編成Finalツアー」を実施。募集人員は400名(定員になり次第終了)で、当日は8000系10両編成(8175編成・8506編成)の臨時列車を運行する。池袋駅を9時15分に発車し、10時33分に小川町駅に到着した後、折り返して森林公園駅へ。車内では「8000系」「東上線開業100周年」をテーマにトークショーも行う。通常の営業運転で走行しない区間も走り、森林公園検修区内にて車両撮影会も行われるとのこと。この臨時列車が、東上線池袋~小川町間での8000系10両編成による最後の運行となる。
なお、東上線小川町~寄居間と越生線は引き続き8000系で運行される。