出すのは大変だけど、もらうと嬉しい年賀状。せっかく出すなら市販のものよりも、自分でデザインして、相手に喜んでもらえるものを出したい。
幸い、パソコンやスマートフォンで簡単に年賀状デザインができるアプリが増えてきた。これならオリジナリティあふれるものができそうだ。でも、数百種類もあるテンプレートを眺めてみると、どれを選べばいいのか頭が痛い。今年はどんなのが流行りなのだろうか? 出す前にみんなに聞くわけにもいかないし…。
ならばテンプレートやデザイン加工サービスを提供している人に尋ねよう、ということで人気年賀状作成アプリ「はがきデザインキット」の開発に携わった、日本郵便の・西村哲課長に質問をぶつけたところ、意外な答えが返ってきた。「最もダウンロードされているのは、墨で書かれたような、墨一色のシンプルな昔ながらのデザインです!」。どうやらこれはビジネスユースが多いためではないか、とのこと。多くはパソコンからダウンロードされているようだ。
スマホで増える、顔枠付き年賀状デザイン
すると個人利用が多いスマホ版の方はというと、今年の流行りは写真を取り込めるものだという。一昔前の写真一枚を全面に印刷したようなデザインではなく、画像をはめ込む窓が複数ついているものが特に人気だ。考えてみれば、スマートフォンで家族の集合写真はあまり撮らない。旅行に行っても遊びに行っても、一人ひとりの写真になっていることが多いだろう。小さなお子さんがいる家庭では、1年の間にどんどん成長していく姿が楽しめるかもしれない。西村さんいわく「結婚して年賀状を出し始めると、最初は2人で、子どもができて家族写真になって、そしてペットになるんです。」複数窓はどの年代でも使いやすそうだ。
しかしこのレイアウト。どこかで見たなと記憶をたどってみれば、観光地によく設置されている顔はめ看板に似ている! 顔はめ看板は静かなブームになっているし、記念写真として後々楽しめるという点では年賀状も同じではないか。ちょっとした遊び心を持って、送るときも貰ったときも、笑顔になれるような年賀状を出したいものだ。送る相手への心のこもったメッセージを忘れずに。