北総鉄道はこのほど、現行の鉄道旅客運賃を一部改定するための変更届出を行ったと発表した。運賃改定の実施日は2015年2月10日とされ、普通旅客運賃と定期旅客運賃(通勤定期)が値上げされる。
北総線(京成高砂~印旛日本医大間)はこれまで、関係自治体らと交わされた「北総線の運賃値下げに係る合意書」にもとづき、運賃値下げを実施してきた。しかし、この合意に関わる期間が終了する2015年度以降、現行通り値下げ運賃を維持することが困難な状況になったという。今年4月には消費税率引上げ相当分を転嫁するための運賃改定も実施しており、1年足らずでさらなる運賃値上げが行われることになる。
2月10日に実施される運賃改定で、ICカードを利用した場合の初乗り運賃は現行の195円から199円に(きっぷを購入した場合は現在と同じ200円)。京成高砂~印旛日本医大間(32.3km)の運賃はICカード利用で821円(現行運賃802円)、きっぷ購入で830円(現行運賃810円)。JR線(東京の電車特定区間)では、営業キロ31~35kmの運賃は550円(IC運賃・きっぷ運賃ともに同額)とされており、北総線の運賃はJR線より271~280円高い計算となる。
北総線京成高砂~印旛日本医大間の定期旅客運賃(通勤定期・1カ月)も、現行の3万4,960円から3万5,140円となり、180円値上げされる。通学定期については現行の料金のまま据置きに。新規定期券(通勤・通学)の発売は通常、有効開始日7日前からとされているが、1月27日から2月9日までの期間中に限り、有効開始日14日前から発売されるとのこと。
北総鉄道は鉄道旅客運賃の一部改定について、「やむなく現行値下げ運賃の一部を改定させていただくことになりましたが、引き続き、お客様サービスの向上に取り組んでまいりたいと考えております」と発表している。