森永乳業は長野県松本市にて行われる市民や観光客の健康維持を支援する取り組みに「ラクトフェリン」研究の知見・経験を生かすと発表した。ラクトフェリンとは、人などの哺乳類の乳汁や唾液などに含まれる乳由来のタンパク質。冬場に流行する代表的な感染症「ノロウイルス感染性胃腸炎」の予防に効果があると期待されている。なお、ノロウイルスは家庭や共同生活施設内における“ヒト-ヒト”による接触感染や飛沫感染が多く、食品取扱者や調理従事者が提供した食品を介した集団感染が増加傾向にあり問題となっている。
今回、長野県・松本市で行われる取り組みは「健康寿命延伸都市・松本」の創造を目指す松本地域健康産業推進協議会が進めるもので、同協議会の趣旨に賛同する企業・団体・大学・学術機関・医療機関・研究機関・行政機関など100を超える団体で構成されている。森永乳業の広報部によると、今回、松本市が森永乳業と取り組む施策は2014年11月5日(水)~2015年2月28日(土)までの期間で、対象は松本市内在住の方および松本市観光客。「“3日入れば3年病気に罹らない”とされる白骨温泉におけるヘルスツーリズムにおけるラクトフェリン入りヨーグルトの提供」「大学を中心とした教育機関での活動として、松本大学でのラクトフェリン入りヨーグルトの配布」「その他、松本市内の各所での活動として、地元飲食店でのラクトフェリン入りヨーグルトを使ったメニュー開発」がおもな施策になるという。
森永乳業の広報部によると「『松本地域健康産業推進委員会』の取り組みに関して松本市より、弊社を含む各企業へ案内を頂きました。受けました。『健康寿命延伸都市・松本』を目指すその取り組みに賛同し、合わせて弊社が50年以上にわたり研究している『ラクトフェリン』をご紹介いたしました」とのこと。
一方、松本市によると「森永乳業様が研究されているラクトフェリンを紹介いただきました。松本市としてもラクトフェリンに興味を持ち、調査や健康増進などの取り組みをしていくことで基本合意しました」としている。