ディーアンドエムホールディングスは12月18日、マランツブランドより、Dolby Atmosに対応した11.2chのAVプリアンプ「AV8802」を発表した。発売は2015年2月で、希望小売価格は450,000円(税別)。
AV8802は「AV8801」の後継機種で、同社のAVプリアンプのフラッグシップモデル。送り出しアンプには、オペアンプ以上のスルーレートを持つ「HDAM SA」モジュールを使用している。さらに、11.2chの送り出しアンプを、それぞれ独立した基板に分割することで、チャンネル間のクロストーク抑制に成功した。
最大11.2chの同時出力が可能で、端子数は13.2ch分用意されている。プリアウト端子は、全チャンネルともRCA(アンバランス)に加えてXLR(バランス)を装備している。
最新のサラウンドフォーマット「Dolby Atmos」に対応しており、[5.1.2ch][5.1.4ch][7.1.2ch][7.1.4ch][9.1.2ch]のスピーカー配置を利用できる。トップスピーカーが設置できない場合でも、フロントやリアのハイトスピーカーに、これらの信号をアサインすることが可能だ。また、Dolby Atmosコンテンツ以外でも、アップミックス機能により、オ-バーヘッドスピーカーを使用した再生を行うことができる。
プリアンプでありながら、電源トランスには、プリメインアンプの「PM-11S3」と同等のトロイダルトランスを使用。巻線にはOFCが採用されている。また、DAC、ボリューム、送り出しアンプなど、二次巻線は回路ごとに分割されている。
デジタル回路用には専用の電源トランスを使用。アナログ回路への干渉を抑えている。また、スイッチング周波数を従来の2倍にし、スイッチングノイズを可聴域外にシフトしている。
Wi-Fi機能を搭載しており、DLNA 1.5のネットワークオーディオ機能やAirPlayに対応している。ネットワークオーディオでは、192kHz/24bitまでのFLAC、WAV、AIFF、96kHz/24bitまでのApple Lossless、2.8MHzまでのDSDファイルの再生が可能だ。DACチップは、旭化成エレクトロニクスの「AK4490」を7個使用している。Bluetoothにも対応しており、スマートフォンなどとワイヤレス接続することも可能だ。
HDMI端子は、8入力/3出力を装備。フロントパネルに配置されたHDMI入力端子以外は、4k/60p信号のパススルーに対応している。4Kへのアップスケール機能も搭載。また、2015年夏には、HDCP 2.2に対応する無償アップデートも行われる予定だ。
本体サイズはW440×D389×H185mmで、質量は13.6kg。消費電力は90Wとなっている。