厚生労働省は18日、2014年10月の毎月勤労統計調査(事業所規模5人以上)の確報を発表した。それによると、10月の現金給与総額(1人平均、以下同)は前年同月比0.2%増の26万7,212円となり、上げ幅は速報値の0.5%増から下方修正された。増加は8カ月連続。

現金給与総額に物価変動の影響を加味した実質賃金指数は前年同月比3.0%減となり、速報値の2.8%減から下方修正された。実質賃金の減少は16カ月連続となる。

実質賃金指数(出典:厚生労働省Webサイト)

所定内給与は前年同月比0.1%増の24万1,834円で、上げ幅は速報値の0.4%から下方修正。残業代などの所定外給与は同1.2%増の1万9,825円で、上げ幅は0.4%から上方修正。所定内給与と所定外給与を合わせた「きまって支給する給与(定期給与)」は同0.2%増の26万1,659円で、上げ幅は0.4%から下方修正。ボーナスなどの「特別に支払われた給与」は同0.1%減の5,553円で、速報値の同6.0%増からマイナスに転落した。

常用雇用者数は前年同月比1.6%増の4,707万9,000人となり、上げ幅は速報値と変わらず。このうち、一般労働者は同1.0%増の3,297万5,000人で、上げ幅は1.5%から下方修正された。一方、パートタイム労働者は同2.8%増の1,410万4,000人で、上げ幅は1.7%から上方修正された。これは中小企業のデータが追加され、パートタイム労働者の比率が上昇したためとみられる。