トモノカイは17日、「大学入試制度改革」に関する調査結果を発表した。同調査は11月22日~12月5日の期間、現役大学生・大学院生221名を対象に実施したもの。
入試制度変更は必要?
「現在の大学入試制度を変更する必要があると思うか」と尋ねたところ、全体の54%が「ある」、46%が「ない」と回答した。
「ある」と回答した理由は「今の制度では評価の対象が学力の面に偏りすぎている」(東京大学/女性)、「試験では暗記ばかりが重要視され、発展した発想力や創意工夫を凝らす技能を有するか、などを見ることが少ないから」(帝京平成大学/男性)など。現在の入試が記憶力や知識量重視に偏りすぎているとう声がよせられた。
また、「推薦入試やAO入試と一般入試合格者との学力差がありすぎる」(法政大学/女性)、「AOや推薦入試はやめて、試験による入試のみにすべきだと思います」(東北学院大学/男性)など、AO入試や推薦入試の制度を変えるべきという回答も集まった。
一方、「ない」と回答した学生からは、「大学入試では大学で勉強する上で必要な基本的な学力を問うべきでそれ以上のものを見る必要はないと思うから」(東京大学/男性)、「現在入試制度の改革として提案されている『達成度テスト』のシステムは 生徒一人一人の高校生活の自由度を狭めると思うから」(東京理科大学/男性)という意見がよせられた。
制度改革でレッテルを貼られる?
「大学入試改革前の世代と大学入試後の世代で社会からの評価か変わってしまうという危惧や不安があるか」と尋ねたところ、55%が「ある」、45%が「ない」と回答した。
「ある」と回答した学生からは、「ゆとり教育がそうであったように、一人ひとりの中身を見てもらえず、全体としてのレッテルを貼られてしまうから」(東京大学/女性)、「現時点でも、ゆとり世代に対する偏見のようなものが多く社会に存在しているため、そうしたものが今後さらに生まれうると思う」(慶應義塾大学/男性)などの声が寄せられた。