「Opera Coast」は、OperaがAppleのタッチ端末向けに開発するブラウザ。タッチ、ジェスチャーを主な入力手段とし、ボタンやキーボードはほとんど利用しない。また、画面レイアウトも小さな画面を最大活用すべくコンテンツを中央に配置するなど、デスクトップを主眼に開発されているこれまでのブラウザとは大きく異なる。2013年にiPad向けに提供され、2014年にはiPhone版が登場している。

Opera Coast 4.0は4月に公開されたバージョン3.0以来のメジャーリリースとなる。新機能として、ニュースフィードを表示する「ディスカバー」が加わった。インターネット上にあるさまざまなコンテンツの中からユーザーに最適なものを見つける機能で、Opera Coastを開き、下方向にスワイプし、検索キーワード入力画面にいくと、ディスカバーとしてインターネット上の記事が表示される。

ディスカバー機能。検索窓の上にニュースフィードを表示

これをタップすると記事にアクセスできる。横方向にスワイプすることで他の記事が表示される。Operaはディスカバー機能について、「ブラウザの習慣をうちやぶり、ユーザーを自由にする」として、いつも同じサイトばかりを訪問しているというユーザーに新しいコンテンツを表示する、と狙いを説明している。

また、Operaが一部既存ブラウザで搭載する「Opera Turbo」エンジンも搭載した。Webページのデータを圧縮することで、回線速度が遅い環境でもWebページのダウンロードや表示を高速化する機能で、低速ネットワーク、混雑したWiFi、契約データ量に制限があるなどの状況に適しているとのこと。自動モードに設定しておくと、2Gなどの低速ネットワークや国際ローミング利用時に自動でオンになるという。

共有機能も導入した。メール、Facebook、Twitter、LINE、AirDropなどでブラウザ上のコンテンツを容易に共有できるもので、ボタンを押すことで指定したサービスでのメッセージやSNSへの投稿ができる。

同期機能も加わり、対応する端末でAppleの新機能「ハンドオフ」を利用できる。ハンドオフはBluetoothとiCloudを利用するMac OS X YosemiteとiOS 8の連携機能で、Opera Coastで見ていたWebページを、別の対応端末で続きから見るなどのことができるという。このほかにも、ランドスケープモードへの対応、SafariのリンクがOpera Coastで開ける連携機能なども加わっている。

Opera Turbo 4.0はiOS 7.0以降に対応、端末は iPhone(4以降)、iPad(2以降)、iPod Touch(5以降)で動作する。