中小企業庁と中小企業基盤整備機構は15日、「第138回 中小企業景況調査(2014年10~12月期)」の結果を発表した。それによると、10~12月期の全産業の業況判断DI(季節調整値)は前期比0.7ポイント低下のマイナス19.4となり、2期ぶりに悪化した。

同庁は業況判断DIに基づく基調判断を、前期の「持ち直しの動きが見られるものの、一部業種には弱い動きを示したものもある」から「一部に持ち直しの動きを示しているものの、足踏みが見られる」に下方修正した。

中小企業の業況判断DIの推移(出典:中小企業庁Webサイト)

製造業の業況判断DIは、前期比2.1ポイント低下のマイナス14.4と、2期ぶりの悪化。業種別に見ると、化学でマイナスからプラスに転じたほか、輸送用機械器具など3業種でマイナス幅が縮小。一方、機械器具でプラスからマイナスに転じたほか、パルプ・紙・紙加工品など9業種でマイナス幅が拡大した。

非製造業の業況判断DIは前期比0.4ポイント低下のマイナス21.0と、2期ぶりの悪化。産業別では、建設業でマイナス幅が縮小したのに対し、卸売業、サービス業、小売業の3産業でマイナス幅が拡大した。

全産業の資金繰りDIは前期比0.3ポイント低下のマイナス15.3、長期資金借入難易度DIは同0.1ポイント低下のマイナス6.9、短期資金借入難易度は同0.4ポイント低下のマイナス4.1と、いずれも2期ぶりに悪化した。

調査時点は2014年11月15日。調査対象は全国の中小企業で、有効回答数は1万8,279社。