福岡銘菓「めんべい」をご存じだろうか? 名前から想像できる通り、ご当地名物・明太子を使用したお菓子である。あまりの人気ぶりゆえ、地元百貨店・博多阪急に「めんべい」をフィーチャーしたコンセプトショップがオープンしたほど。人気の秘密はいかに? 早速探ってみよう。

めんべい(4枚=2枚入×2袋/140円)

日持ちする辛子めんたいを作りたい!

「めんべい」を作っているのは、福岡市博多区に本社を構える山口油屋福太郎(以下、福太郎)。明治42年(1909)創業の老舗食品メーカーだ。地元では「明太子の福太郎」として知られるが、実は明太子以外にもバラエティ豊かな商品を開発・販売している。

そのひとつが、明太子をメインの味付けに使用した「めんべい」。福太郎スタッフの方によると、「めんべい」は日持ちしない明太子をよりお多くの人に楽しんでもらうために開発したものだという。

「辛子めんたいのおいしさをたくさんの方に味わっていただきたいとの想いから、日持ちする商品にするために、試行錯誤を重ねたんです。その過程で、『辛子めんたい入りのせんべいだったらどうだろう?』というアイデアが持ち上がり、10カ月間研究を重ねた結果、やっと思うような形に仕上がりました」(福太郎スタッフ)。

こうして誕生した「めんべい」は明太子のほか、イカやタコなどといった海の幸のうまみ成分が複雑に絡み合った秀逸な味を展開。今日では子どもから年配の人に至るまで、男女問わず支持するご当地銘菓となっている。

外箱もおしゃれな「めんべい」(32枚=2枚入×16袋/1.000円)

スイーツ風めんべいは「ハンサム」!?

そして今年10月1日、人気に後押しされてコンセプトショップまでオープンした。ショップ名は「めんべいプラザ」。福太郎から誕生したおやつ専門店として、「めんべい」のスペシャリストたちが、「めんべい」のユニークな食べ方や楽しみ方を伝授してくれるショップなのだとか。

さらに、こちらのショップのみで販売する3種類の商品まであるという。高級素材のエビ、タイ、カニ、ウニを使用した「めんべいプレミアム」(各1,001円)はちょっぴりぜいたくしたい時におすすめ。スタッフも、「『めんべいプレミアム』は、素材本来の味わいを活かして作っているので、かめばかむほど旨みがあふれます」と太鼓判を押す。

家庭で楽しんでもらえるようリーゾナブルな値段設定にした「われめん」(プレミアム=422円、ベーシック=378円)は、「めんべいプレミアム」のエビ、タイ、カニ、ウニの4種に加えてベーシックのネギ、マヨネーズ、辛口、カツオの4種が加わった全8種類。

「めんべいプレミアム」(各14枚=2枚入り×7袋で1.001円)

そして「ハンサム」(162円)は、お菓子のソースをプラスした"スイーツ風めんべい"だ。ソースによって様々な味に変化するのがミソで、「ハンド アンド サム」から「ハンサム」と命名したのだとか。味は、プレーン、ナッツオンナッツ、アーモンドなどバラエティー豊か。

「ハンサム」(各1枚162円)

「めんべいプラザは、これまでに見たこと・味わったことがない『めんべい』を発信していくアンテナショップですので、すでに『めんべい』をご存じの方にとっても新しい発見があるはず。お歳暮やギフトにもぴったりな商品ですので、ぜひご利用ください」とのこと。冬の帰省や旅行で福岡を訪れる予定があるなら、話題のショップをいち早く訪れて、明太子・めんべいの新たな魅力に触れるべし!

なお、同社のCMはちょっと変わった内容で話題になっている。特に、2013年に福岡広告協会賞で大賞を受賞した「めんべい編」は、明太子とせんべいの「出会い」を表現したものとなっている。出会いの壮大さを表現するためなのか、舞台が宇宙になっているのがポイントだ。同社が世に出してきたCMはホームページでも紹介されているので、刺激がほしい人はぜひチェックしていただきたい。

※記事中の価格・情報は2014年11月取材時のもの。価格は税込