ダイハツ工業は12日、軽乗用車「ムーヴ」「ムーヴ カスタム」をフルモデルチェンジして発売した。上質感を極めた最上級グレード「ムーヴ カスタム "ハイパー"」も新たに設定されている。

「ムーヴ カスタム RS "ハイパーSA"」

「ムーヴ X "SA"」

新型「ムーヴ」は軽の本質である低燃費・低価格をベースに、新開発の軽量高剛性ボディ骨格構造や足回りの改良などにより、基本性能が大幅に向上。軽では初採用という数々の先進装備も搭載されている。

軽量高剛性ボディ骨格構造は、サイドアウターパネルの全面厚板ハイテン化を行い、構造断点を低減して骨格全体で力を受け止める構造。外板樹脂化なども含め、ボディにおいて20kg軽量化しながら、従来と同等の衝突安全性を確保し、その上でアンダーボディに最適な補強を行った高剛性化により、基本性能向上を実現している。

足回りの改良では、リヤサスペンションなどの最適化やブレーキフィーリングの向上など、新型「ムーヴ」の車両特性に合わせた改良を実施。アクセル操作のレスポンスが良くなる「パワーモード」への切替えもワンタッチ操作で可能になったほか、静粛性の向上、体へのフィット性とホールド性を両立した新シート構造の採用、ステアリングレイアウトとペダルレイアウトの見直しも行われている。

「ムーヴ フロントシートリフト カスタム "SA"」。福祉車両もフルモデルチェンジ

先進装備や快適機能として、従来の「スマートアシスト」の機能に加え、バック時の誤発進を抑制する「後方誤発進抑制制御機能」、坂道からの発進をサポートする「ヒルホールドシステム」を搭載。後方の視界を確保する「バックカメラ機能」を強化し、対象物が見えやすいLEDヘッドランプも採用された。燃費は2WDのNA車全グレードで31.0km/リットルの低燃費を実現し、NA車・ターボ車ともに全グレードでエコカー減税免税レベルに適合している。

新たに設定された「ムーヴ カスタム "ハイパー"」は、ダイハツ車では初の「ハイパー」グレードとなる。エクステリアはダークメッキのグリル&ブランドマークで上質感・高級感を演出し、グリル下部とフォグランプ周りにLEDイルミネーションを施して存在感を強調。インテリアは専用ギャラクシーマーブル調のインパネガーニッシュ&ドアオーナメン トパネルや、ブルーステッチを施した本革+ファブリックシートを採用し、上質感を表現した。

カラーバリエーションは、2トーンを含めてムーヴ史上最多となる全21色を設定。価格は新型「ムーヴ」が113万4,000~149万5,800円、新型「ムーヴ カスタム」("ハイパー"も含む)が140万4,000~179万2,800円(ともに税込)。

なお、同車をベースとした福祉車両のフレンドシップシリーズ「ムーヴ フロントシートリフト」もフルモデルチェンジして発売。今回の改良では、幅広いニーズに対応すべく、「ムーヴ フロントシートリフト」にカスタムを追加し、ターボ車の初めて設定するとともに、「ムーヴ」と同じ全21色のカラーバリエーションを設定した。

新型「ムーヴ カスタム」外観・内装イメージ

新型「ムーヴ」外観・内装イメージ

新型「ムーヴ フロントシートリフト」外観・内装イメージ