経理部門がある企業ならいざしらず、兼任経理が担当することになる年末調整は負担の大きな仕事となりがち。社員の扶養家族は?今年度の給与は?退職者はいたっけ?等々、やることが多くて日常の業務にも多大な影響が出てしまう。そこで中小企業の強い味方として度々取り上げてきたフリーウェイジャパンの「フリーウェイ給与計算」で年末調整を行ってみた。どれだけ負担を軽減してくれるのか、紹介していきたいと思う。

年末調整のあらすじ

年末調整をおこなうには一連の流れがある。「フリーウェイ給与計算」で順に作業すれば簡単に終わる

「年末調整」とは、年間の給与、賞与などの総支給額が確定することを受け、徴収税額の過不足を求めること。これによって、従業員は多く納め過ぎていたり、逆に少なかったりすれば、それぞれ「還付」「徴収」を行うというものだ。年末調整をするためには、いくつかの段階があって、最終的に年末の最終給与支払日までに確定更新をすることになる。

では、段階とは何かというと、はじめは年末調整のための事前準備がある。これは家族構成や扶養控除、保険料などから特別控除を受けるかどうかなど、あらかじめしておく準備のことだ。これは従業員全員がやる作業となる。次は冬季ボーナスがあれば、それを確定、そして12月の給与明細を決める。これは会社が決めた日程や時給制などの理由で、ギリギリにならないと分からないケースもある。

ちなみに、最後の給与支給が決まったあとは、年末調整の計算、過不足税額の精算(最後に支払う給与で調整する)、支払調書や法定調書の届け出、最後に給与確定更新をすれば、調整は完了する。なので、12月の給与が決定したあと、これらの書類を作成するための時間をいかに短縮するかが、負担軽減の最大ポイントになるのだ。

まずは、フリーウェイ給与計算にログインし、メニューから「年末調整」を選ぼう

事前にやっておきたい事

クラウドサービスなので場所を問わず入力作業ができるのも魅力

それでは実際に「フリーウェイ給与計算」を使った年末調整をやってみよう。基本的に入力すべき部分に数値や名前等を転記していくだけなので、特につまることはないと思う。あとは、冒頭で述べた年末調整の段階をきちんと踏まえて作業を進めるだけだ。

まずは、「扶養控除等申告書」、「特別控除申告書」は国税庁より事前に郵送されているはずなので、なるべく早めに配布しておく。もちろん、「フリーウェイ給与計算」でも同書類は印刷できるので、そちらを使っても構わない。回収できたら、従業員が記載した配偶者および扶養控除する家族や特別控除を申請するデータなどを登録しておこう。

先ほど開いたトップメニューから入力する年度を選択、「編集」ボタンを押して「家族情報入力」を指定しよう

開いた画面で「編集」ボタンを押し、配偶者および扶養家族を入力しておく。事前に分かっている場合は年末調整以前に入力を済ませておくのもアリ!入力を終えたら「登録」ボタンをクリック

続いて、回収した「扶養控除等申告書」「特別控除申告書」を入力する。これは、年末調整のトップメニューから、「給与所得の源泉徴収」→「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」もしくは「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」の横にある「編集」ボタンを押すことで入力画面が出てくる。これはやり方にもよるが、開いた画面の左上にあるプルダウンメニューから相互に入力画面の行き来が可能なので、やりやすい順番で進めても問題無い。

年末調整メニューの「給与所得の源泉徴収」を選択

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」もしくは「給与所得者の保険料控除申告書 兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」を選択、「編集」ボタンを押す

内容に応じて、それぞれ入力していく

画面左上のメニューから相互に入力画面を行き来できる