中国から「日本も大変だね」という声も

円安の影響による吉野家の値上げ、ついに来たかとショックを受けた方々も多いだろう。お隣中国にも吉野家は進出済み、同じ吉野家に通う仲間として中国人もこの気になるニュースについて、中国版ツイッター「ウェイボー」に書き込んでいる。

メニュー豊富! 中国版「吉野家」

吉野家は早くも1991年に北京に出店、上海には遅れること11年、2002年に出店した。今では中国各地に店舗を広げている。中国に「牛肉飯(牛丼)」という日本食を広めたのは吉野家の功績である。

中国でも吉野家の主力は牛丼、しかし、種類が少ないと寂しく思うのが中国人だ。吉野家もその需要にあわせ、充実したメニュー展開を行っている。牛丼に加え、照り焼き鶏丼、キノコ野菜丼、カツカレー、海鮮丼、ラーメン、さらにご飯の上に2種類のメニューをのせたもの、地方によってはお粥やおでんなども登場する。なぜか北京ではアイスクリーム店の「デイリークイーン」と同居している店舗が多く、牛丼とアイスクリームを楽しめたりもするのがうれしい。

いろいろと日本との相違が見られる中国の吉野家だが、一番違うところは「牛丼をスプーンで食べる」ところではないだろうか。

日本の男の人は吉野家が大好き?

さて、ウェイボーを見てみよう。牛丼値上げのニュースに「日本も大変だね」という声が上がる中、目にとどまったのが「何言ってんだ、上海の吉野家なんて牛丼が27元(約513円!)だぞ。こっちの方が30%も高いじゃないか」という怒りの声。

しかし、上海でもそんなに高くはないはずだ。並は上海でも16元(約304円、1元=19円換算)、価格は日本とそう変わらない。おそらく彼が言っているのは、茶碗蒸、漬け物、みそ汁がついて26元(約494元)のセットメニューのことだろう。日本でもサイドメニューを注文すればそのくらいになる。

「じゃあ、僕、『すき家』にする!」という書き込みの通っぷり! すき家も中国に進出しているが、もしかしたら彼は日本在住なのかもしれない。他の日本在住中国人たちはというと、「生きてけない! 唯一食べられるものが!!」「最も良心的な吉野家が値上げ!」と悲痛な声を上げている。最近は日本での豪遊ぶりが目につく中国人だが、意外と日本生活は苦しいようだ。

気になったのが、「日本の男の人が大好きな吉野家が値上げですって」という書き込み。「日本の男の人は倹約のためにも、吉野家に通っている人が多いんですよ」と伝えたくなってしまった。

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