KDDIが10月に発表したスマートフォン「isai VL LGV31」(LG Electronics製)は、同社のVoLTEサービス「au VoLTE」や下り最大150Mbpsのキャリアアグリゲーション、下り最大110MbpsのWiMAX 2+などauの注目サービスに対応した製品だ。本稿で、その魅力について紹介したい。

isai VL LGV31

便利な独自機能を提供する「au VoLTE」

isai VL LGV31は、約5.5インチディスプレイを搭載したAndroidスマートフォン。本製品の最大の特徴となるのがVoLTEへの対応だ。VoLTEは、すでにNTTドコモが提供を開始している技術で、今冬からKDDIも「au VoLTE」としてスタート。対応製品としてisai VL LGV31と「URBANO」(京セラ製)の2モデルを用意している。

VoLTEは、LTEネットワークを使った音声通話技術で、通話の高音質化が最大の特徴。同技術を採用することで、従来よりも通話音質が向上するほか、遅延も軽減され、より自然な会話が可能となる。

KDDIが提供するau VoLTEでは、高音質な通話環境を提供するだけでなく、同社独自の機能も提供する。それが「シンクコール」だ。シンクコールは、スマートフォン利用中に着信があってもそのままの画面で通話ができる機能。Webサイトを閲覧していても、その画面を切り替えずにポップアップから電話を受けることができる。通話中もデータ通信が利用できるので、電話しながらWebサイトを閲覧したり、TwitterなどSNSの利用する、といった使い方が可能だ。

このほか、最大30人で同時に通話できる「ボイスパーティー」といった機能も利用可能だ。こちらは、au VoLTE非対応機種でも参加可能。さらに来年2月以降には、通話相手とスマートフォンの画面を共有する「画面シンク」、カメラの映像を共有する「カメラシンク」、お互いの位置情報を共有する「位置シンク」、画面上に書いた手書き文字をリアルタイムで共有する「手書きシンク」といった機能も提供する。

isai VLで4K動画を再生してみた。立体感すら感じるリアルな映像が楽しめる

WQHDディスプレイや独自インタフェース搭載のハイスペックモデル

ここまで紹介した通り、au VoLTE関連の各種機能がisai VL LGV31の目玉だが、もちろんそれだけではない。フルHDの約1.8倍という高解像度のWQHD(2560×1440ドット)ディスプレイを搭載している点にも注目だ。高解像度の写真や動画を再生したときにその真価が発揮される。きっと立体感すら感じるリアルな表現を体感できるだろう。

本体背面にはカメラとボリュームキーが設置されている。ゆるやかなカーブを描いた設計になっているため持ちやすい

このほか、あらかじめ設定した順に画面をタップするとスリープ復帰と同時にセキュリティロックの解除が行える「ノックコード」というユニークな機能も搭載。こちらは、8万通り以上の解除パターンを設定可能だという。

さらに、独自のユーザーインタフェース「isaiモーション」も便利だ。同機能は"本体を振る動作"だけで、画面にタッチしたり検索語を入力したりしなくても、周辺の情報を入手できるというもの。現在位置付近で利用できるクーポンや人気レストランの情報などを簡単に取得することができる。

isaiモーションでは、簡単に周辺情報を検索可能

さまざまなニュースや指定したワードに関連する情報を一元的にまとめて、雑誌のように表示してくれる機能「isaiマガジン」も搭載

isaiマガジンの情報は、ホーム画面のウィジェットからも確認できる

このほか、主な仕様は次の通りだ。CPUは2.5GHz・クアッドコアで、メモリはROMが約32GB、RAMが約3GB。最大128GBのmicroSDXCカードを外部メモリとして利用できる。OSはAndroid 4.4を採用した。カメラはメインが約1320万画素、サブが約130万画素。

機能面ではハイレゾ音源の再生にも対応するほか、ワンセグ、フルセグ、おサイフケータイ、防水防塵といった定番機能ももちろんサポート。最新機能を盛り込んだハイスペックスマートフォンに仕上がっている。この冬一番の注目スマートフォンであることは間違いないので、興味のある方はぜひチェックしてほしい。