近距離無線通信技術「Bluetooth」の規格策定や認証を行う業界団体The Bluetooth Special Interest Group(SIG)は3日、コア部分の最新仕様となる「Bluetooth 4.2」を発表した。プライバシー強化と速度の改善が特徴となる。
「Bluetooth 4.2」は、2013年12月に発表されたBluetooth 4.1に続くものとなる。4.2のフォーカスは、プライバシー強化と速度の改善。プライバシーとセキュリティでは、低消費電力でのプライバシー設定が可能となると同時に、政府機関レベルのセキュリティ機能を提供するという。これにより、コンシューマーは同意なしにBluetooth経由でのデバイスの追跡を難しくするなどのコントロールが可能となるとしている。例えば、ビーコン技術を使うショップで買い物をする場合でも、ビーコンによるアクセスを有効にしない限りは追跡されないという。
速度については、低電力技術Bluetooth Low Energy(BLE)に対応した「Bluetooth Smart」デバイス間のデータ伝送の速度と信頼性を改善した。パケット容量を大きくすることで、バージョン4.1と比較して最大2.5倍の高速化が図れるという。速度の向上とパケット容量の増加により通信エラーの発生頻度を減らすことでき、消費電力も削減できるため、効率の良い通信が可能になるとしている。
SIGはこれに合わせて、年内に承認予定の新プロファイル「Internet Protocol Support Profile(IPSP)」により、Bluetooth SmartセンサーはIPv6/6LoWPAN経由でインターネットに直接アクセス可能になることも発表した。IPと直接接続することで、既存のIPインフラを利用してBluetooth Smartのエッジ端末の管理が可能になると述べている。