2015年2月14日公開の映画『悼む人』の完成報告会見が12月1日、都内で行われ、キャストの高良健吾、石田ゆり子、貫地谷しほり、椎名桔平、大竹しのぶ、原作者の天童荒太、堤幸彦監督が出席した。
本作は、天童荒太が7年の歳月を費やして書き上げ、2008年の第180回直木賞を受賞したベストセラー小説『悼む人』を、堤幸彦の手によって映画化した作品。演じる縁もゆかりもない死者を悼む旅を続ける主人公の坂築静人(さかつき しずと)に高良健吾が扮し、静人の悼む旅を通して、生と死、愛と憎しみ、罪と許しのドラマの果てに、という難しいテーマを感動的に描く。
主演の高良は「10代後半から20代の中盤にかけて死んだり人を殺す役が本当に多くて、自分の中で楽しくありませんでした。でも静人をやらせてもらった時、今まで自分がやってきたことが全部つながるというか、この役に必要だったと思えました」と満足げ。そんな高良について、母親の巡子を演じた大竹しのぶは「初日に高良くんのシーンを見させてもらいました。彼の祈る姿があまりに美しくて、誰が何と言おうと、私だけがこの子の味方だと初日に確信できました。実際に会ってみたら心の美しい人で、すごくやりやすかったですね」と絶賛していた。
静人の"悼む"という行為を通して、人間の生と死について問う本作。それに絡め、「自身の悼むという行為はどんなこと?」という質問に、高良が「自分の身内なら尚更忘れたくないし、亡くなったことを憶えて胸にしまうことが供養だと思います。手を合わす行為も悼むことだし、亡くなったことに対して向き合うことが悼むことだと思います」と回答。一方、元夫などを亡くしている大竹は「父や友人、夫だったりと、いろんな経験はありますが、今思うことは、その人に向かって『生きているよ』と言うことが一番心から悼むことだと思います」と話していた。また、先日北川景子とDAIGOの交際が報道されたが、キューピット役と言われている貫地谷しほりに報道陣が2人の交際について尋ねるも、笑顔のまま足早と会場を後にした。映画『悼む人』は、2015年2月14日より全国公開。