本田技研工業(ホンダ)は1日、新型ハイブリッドセダン「GRACE(グレイス)」を発売した。「コンパクトセダンの革新」をコンセプトに、5ナンバーサイズの扱いやすさ、コンパクトカーの優れた燃費性能、アッパーミドルセダンのような広い室内、堂々としたスタイルや高い質感を融合した。

ホンダ「グレイス HYBRID EX」(ホワイトオーキッド・パール)

同モデルは5ナンバーサイズながら、ボンネットを長く取った伝統的な4ドアセダンのスタイルを採用。同時にロングホイールベースとすることで広い室内を実現した。4灯式LEDヘッドライトやプラチナメッキ仕上げのグリルにより、上級クラスのような堂々とした車格感のあるデザインとしている。

パワートレーンは1.5リットルのガソリンエンジンに、高出力モーター内臓の7速DCTを組み合わせた「スポーツハイブリッド i-DCD」を搭載した。1モーターシステムでありながらEV発進を可能にしており、JC08モード燃費34.4km/リットルの低燃費を達成した。レスポンスの良い力強い走りも、「グレイス」の魅力となる。

クラスを超えた広さを実現したインテリアは、リアシートの位置を極限まで下げることで足もとのスペースを拡大。同時にリアシートのクッションの厚みや硬さ、表皮のやわらかさ、触り心地から背もたれの角度まで、徹底的にこだわって開発されている。センターコンソールの背面にリア席用のエアコンアウトレットを設置し、スマートフォンの充電にも活用できるアクセサリーソケットをフロントだけでなくリアにも2つ装備するなど、リアシートの快適性を重視している。

ハイブリッドモデルでありながら、トランクも430リットルという大容量を確保。コンパクト設計のIPU(インテリジェントパワーユニット)を床下に収納することで、トランクスルーを可能とした。

安全装備では、ホンダ独自のGコントロール技術による自己保護性能と相手車両への攻撃性低減を両立した「コンパティビリティー対応ボディー」を採用。万が一のときに歩行者への衝撃をやわらげる「歩行者傷害軽減ボディー」も採用している。急ブレーキ時に後続車へ注意を促す「エマージェンシーストップシグナル」も、全タイプに標準装備した。自動ブレーキはサイドカーテンエアバッグなどとともに、パッケージオプションとして用意されている。

「グレイス」のラインアップは、装備の異なる3グレード展開。各モデルに、5ナンバーハイブリッドセダンでは初めて4WD車も用意した。また、助手席回転シートを採用した福祉車両も設定されている。価格は、エントリーグレードの「HYBRID DX」のFFが200万円をきる195万円(税込)、パドルシフト付の上級グレード「HYBRID EX」の4WDは240万9,800円(税込)となっている。