デルは27日、都内にて液晶ディスプレイ新製品の記者説明会を開催した。発表されたのは、27型製品として世界初の5K対応をうたう「UP2715K」、曲面スクリーンを採用した34型の「U3415W」、そして衝撃的な価格がうれしい4K対応の「P2415Q」と「P2715Q」の4機種だ。

新製品の目玉は、5K対応の「UP2715K」(右)と曲面スクリーンの「U3415W」(左)

価格および個別製品の詳細については既報記事を確認していただくとして、本稿では卓越したスクリーンパフォーマンスを実感できるデモンストレーションも含めて行われた、記者説明会の様子をお届けしよう。

記者説明会の冒頭、登壇したデル エンドユーザーコンピューティング事業統括本部クライアント製品マーケティング本部ブランドマネージャーの河田浩行氏は、デルのモニター製品群が出荷ベースで9年連続(2005~2013年)の第1位であることや、4Kモニター国内シェアにおいて第1位であることを示した。さらに、「2013年は4K元年」であったと振り返り、「4Kモニター市場もそう遠くない将来コモディティ化する」と推測。5Kモニター投入への経緯は、新たなフロンティアを切り拓くためであると明かした。

デル 河田浩行氏

市場におけるデルのポジション

"4K"という地平を離れ、世界に先駆け"5K"というフロンティアを切り拓く

河田氏の手によりアンベール。右が「UP2715K」、左が「U3415W」

カメラで撮影しているので実際の見た目とは異なるが、それでも「UP2715K」(右)の描画の美しさや「U3415W」(左)の広大さが伝わるのではないだろうか

「UP2715K」の解像度は5,120×2,880ドット

注目の5K対応ディスプレイ「UP2715K」は、最大解像度5,120×2,880ドットを実現し、リフレッシュレートも60Hzに対応、10億7,400万色の超高精細画質を実現するという驚愕のスペックを誇る。さらに、AdobeRGBでは99%、sRGBでは100%の色域をカバーしたほか、LCDパネルとガラスとの隙間を「オプティカルボンディング」という方式によって埋めるなどの工夫を凝らし、反射率を低減しているのも特徴的だ。また、モニター下部の左右に16Wのスピーカーを内蔵。高精細な映像に加え、臨場感あふれる音を有していることからみても、デルの意気込みが伝わってくる。

ユーザーとして気になる5K表示を実現する環境についてだが、DisplayPortを2基使用することになる。ちなみに、DisplayPort1基のみで接続した場合は4Kでの表示となる。現時点では動作確認済みのグラフィックスカードは、NVIDIA Quadro シリーズ(K2000/K2200/K2000D/K4000/K4200/K5000/K5200/K6000)のみで、R344.11以上のドライバが要求される。クリエーターから厚い信頼を得ている同社のワークステーション「Precision」シリーズとの組み合わせこそが「UP2715K」の真価を発揮するという。

「UP2715K」

フルHDの7倍もの情報量を持つ5K。写真を用いてそのサイズ感を示されるとここまで違うモノかと感慨深い

グラフィックス環境など5Kを表示するために必要な要素

筆者が5Kの威力をまざまざと見せつけられたと感じたのがこちらの写真。非常に微細な部分まで表情を失うことなく再現されていた

115mmの高さ調整が可能なスタンド。チルト、スイーベル、ピボットにも対応

河田氏の説明にもあったように、ふたつのDisplayPortを使用している

ディスプレイ下部のスピーカーには、ハーマンカードン製が奢られる