説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「アップデートを準備中」で時間がかかります!?』という質問に答えます。

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iOSのソフトウェアアップデートをワイヤレス(Over the Air、OTA)で実行すると、大量のデータがAppleのサーバからダウンロードされます。アップデートの内容にもよりますが、データサイズは少なくて数十メガバイト、多いときは数百メガバイトにも達します。通信会社からのペナルティ回避が目的というよりは、途中でダウンロードが中断されないようにするために、OTAによるアップデートは回線が安定している無線LANで行うことが必須とされています。

そのソフトウェアアップデートですが、ダウンロードですべての処理が完了するわけではありません。配布物は大量のファイルを集めて書庫化した「パッケージ」の体裁をとるため、ダウンロード完了後にはそれを展開し、所定の位置へコピーする処理が待っています。具体的にどのような処理が行われているかは不明ですが、システム面で共通項が多いOS X(オーエス・テン、Macのオペレーションシステム)では不要なファイルの削除や分岐処理が行われることもあるため、iOSでも単なるファイルコピー以上の複雑な処理が行われることがあると推測できます。

実際、データのダウンロードが完了したあと、「アップデートを準備中」というメッセージが現れて先へ進むまでしばらく待たされることがあります。それは処理に異常を来したわけではなく、パッケージの展開やファイルコピーに伴う付随処理に時間がかかっている可能性大です。数時間経過しても変化がない場合は異常を疑うべきですが、数分程度であればソフトウェアアップデートではじゅうぶんありうる話です。慌てて強制的に電源オフしたりせず、しばらく様子を見ましょう。

ソフトウェアアップデートの終盤で「アップデートを準備中」のまま先へ進まないことがありますが、そのまま待ちましょう