名前とは裏腹なソリューションを提供する企業
ギガモン(Gigamon)というネットワークベンダーをご存知だろうか?
「日本人にとっては"ポケモン"や"くまモン"を想起させるかわいい名前」(Gigamon 日本・韓国エリア サービスプロバイダー事業本部長 小野大介氏)だが、グローバルにおいては、大規模なネットワークを敷く企業において導入実績を伸ばしている注目のネットワークベンダーである。2013年にはIPOも実施。創設から10年目にしてニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場している。
Gigamon 日本・韓国エリア サービスプロバイダー事業本部長 小野大介氏 |
印象的な社名の由来は、ギガビット(Gigabit) モニタリング(Monitoring)から。「Gigabitの通信が珍しかった2004年設立当初の経営者の意向を反映しています」(小野氏)という。
同社が特徴的なのは、社名でモニタリングを謳いながらも、モニタリング機器そのものは提供していない点である。果たして、Gigamonのソリューションがどういったもので、市場からはどういった点が評価されているのか。以下、小野氏への取材を基に簡単にご紹介しよう。
ネットワーク障害の75%はユーザーの苦情で発覚、停止時間の90%は原因特定作業
「ネットワークの回線速度はどんどん速くなっており、今や10GbE対応は当たり前。40GbE、100GbEも近いうちに普及するでしょう。回線が太くなり、様々なトラフィックが流れているようになった結果、現在では、ネットワークの障害を管理者が把握できないという状況が起きています。事実、昨今のネットワーク障害の75%は、エンドユーザーからの指摘により発覚しています」
小野氏は、昨今のネットワーク管理者が抱える課題についてこのように説明する。
運用者側で障害を発見できていないのだから、エンドユーザーから指摘を受けても、原因特定には時間がかかる。Gigamonの調べによると、「障害による停止時間の90%は原因特定に要している」(小野氏)というのが現状だ。
さらに通信業界においては、各ユーザーの支払う料金は変わらないにもかかわらず、通信データ量が格段に増えているという問題も存在する。利益を確保するためには、保守/運用コストをいかにして抑えるかが重要。高価なモニタリング製品を次から次へと刷新するわけにはいかず、運用担当者の数も最小限にとどめる必要がある。仮に予算がとれてモニタリング製品を追加できるようになった場合も、導入の手間を極力低減させなければならない。
以上のように問題山積みのネットワーク管理業務を、新たなアプローチで解決するのがGigamonの提供する「GigaVUE」である。