福島県内全59市町村53チームが参加する「ふくしま駅伝」が16日、開催された。

今回で第26回目の開催となる「ふくしま駅伝」

大会前日には、白河市で開会式が開催。全53チーム59市町村の選手が出席し、前年大会の総合優勝チームの会津若松市と、市町村各部で優勝した会津若松市、会津美里町、泉崎村が、優勝旗と優勝杯をそれぞれ返却。内堀雅雄県知事も出席し、選手たちを激励するとともに、1チームずつにたすきが手渡された。

当日は、7時40分に白河市のしらかわカタールスポーツパークから第1区のランナーがスタートを切り、各チームがゴール時点である福島県庁前を目指した。市部門の総合優勝を飾ったのは、いわき市。第4区の村上康則選手(富士通)がトップを独走し、その後の区間も首位を譲らず、大会新記録となる5時間9秒でゴールした。町部門では、5時間16分41秒で猪苗代町が初優勝。村部門は5時間25分29秒の西郷村が2度目の優勝を果たした。

また、駅伝に出場する53チームそれぞれの市町村章と応援メッセージと出場選手リストをあしらった53種類の沿道旗が福島民報朝刊に折り込まれ、大会当日に県内全59市町村に配布された。さらに、県内の仮設住宅に暮らす住民にも、それぞれのふるさとの市町村章を記した応援フラッグが配られ、同プロジェクトの目的でもある“地元住民に密着した、きめ細やかな復興支援活動”が行われた。

この企画は、福島民報社と協賛するサントリーグループの東日本大震災復興支援活動「サントリー東北サンさんプロジェクト」による共同企画。プロジェクトの活動の一環として、福島の全市町村の住民を激励し、自分のふるさとを応援する歓びをさらなる復興へのエネルギーにしてほしいと願い企画されたもので、福島民報としては初めての試みとなった。

街頭では、配布された応援フラッグを持って応援する姿も

なお、1989年に始まった同大会は、今回で第26回目の開催。福島県内の全59市町村53チームが参加し、福島県白河市から福島市に向けて福島県中央部を縦断。全16区間95.1㎞を計848人の選手で走る。2011年の東日本大震災後も途切れることなく続けられる同大会は、年に一度、県民が一堂に会して競い合い、古里の絆をさらに強くし、若い人に夢と希望を与えてくれるスポーツの祭典として地域に定着している。