iPhoneのホーム画面は、その人自身を映しだす"鏡"です。なにが好きなのか、なにを気にしているのか見てとれますし、その人の性格まで見えてくることもあります。本稿では、女子のiPhoneのホーム画面から、化粧などの外見や男女の恋愛に関する心理に詳しい心理学者であり、大学教員の平松隆円氏が、持ち主の性格や心理、行動をプロファイリングします。本稿を参考にすれば、ホーム画面さえみることができれば、その女子の口説き方までわかるかも!? 今回はMさん23歳のホーム画面です。
本稿の最後には、Mさんの反応も掲載しますので、みなさん自身のプロファイリングと比べて当たっているかどうか確認してみてくださいね。
プロファイリングと解説
さて、今回の女性はホームスクリーンが3枚です。3枚と聞くと、そんなに多くのアプリを使用していないのではないかと思いますよね。ですが、2枚目のホームスクリーンをみたときに、びっくりしました。ほとんどがフォルダーで、少なくとも100以上のアプリがあるんです。ということは、総数でいえば、150近くのアプリがダウンロードされているということに。もし本当に、すべてのアプリを使いこなしていたとしたら、“スマホの達人”と呼べるのではないでしょうか。ただ150近いアプリ、全てを使ってはいないだろうと仮定してこの女性をみてみましょう。
この2枚目のホームスクリーンを見たときに、“二面性のあるタイプなのでは”と感じました。きれいにアプリがフォルダーに整理されているところから、几帳面な性格なんだろうなということは読み取れると思います。これは、壁紙が淡い色のチェック画像という、デザイン的にバランスがとれていて安定しているものを選んでいるところや、「Eight」という名刺管理・認識リーダーアプリがインストールされているところにも表れていると思います。
ですが、本当に几帳面なタイプならば、使わないアプリを削除するのではないでしょうか。実際、普段よく使うアプリはフォルダーなんかには収納せずに、すぐに使える1枚目のホームスクリーンにおいておきませんか。また、これだけのアプリはそれだけでiPhoneの保存容量に影響しますよね。断捨離ではないですが、几帳面なタイプなら不要なものはアンインストールするはず。そう考えると、この女性は几帳面ではあるものの、少し押しが弱いというか決断が苦手なタイプなのかも。なのでデートのときなどは、この女性を尊重しつつ、優しくリードしてあげるといいのではないでしょうか。
そのほかにも、行ってみたいスポットや、欲しいモノを集められるスクラップアプリ「Tab」、記事やビデオを保存しておくことができるアプリ「Pocket」などがダウンロードされています。情報を整理しておくアプリがあるということも、几帳面さがあらわれているかもしれません。
また、この女性が様々なことに興味・関心を抱くという性格も、アプリの数に表れていると思います。ですから、この女性と仲良くなるためには、いろいろな情報に敏感じゃないとダメかもしれませんね。そして、面白いアプリがあったら、「こんなのあるけど知ってる?」と、会話のきっかけにしてみてはどうでしょうか。
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Mさん「思い出は捨てられない」
以上のプロファイリング結果をMさんに報告すると、「うーん」と首をかしげつつも、「私、几帳面な女性って憧れてるんですよ。なかなか言われたことがないし。だからそう思われてて嬉しいです」と、診断結果に喜んでいた。
アプリの数がこれだけ多く、“断捨離ができないのでは”という診断結果については、「まさしくその通りです。私、昔の物を捨てられないんです。ゲームアプリなんかも、データや思い出がたくさんあるし、今はやらなくてもいつかまたハマるかもしれない。そう思ってズルズルと捨てられないんですよね。アプリだけじゃなくって、部屋にも思い出の物がいっぱいあって、ちょっと散らかっちゃってます」と苦笑いを浮かべていた。
“二面性があるのでは”という診断については、「自分ではわからなかったけど、そうなのかもしれない。さっきも話した通り、几帳面に憧れているだけなので、素の部分は少し違うんですよね」と感心していた。
“押しが弱いのでは”という診断についても当たっているようで、「私、すごく流されやすいんですよ。洋服屋さんでも店員さんに、似合ってます! と言われたらその気になって買ってしまう。ズバッと決断できる人がうらやましいです。優柔不断だからこそアプリも削除できないのかも」とのこと。
また、“情報に敏感なのでは”という診断結果についても、「そうですね。当たってます」と話し、「知らないことを教えてくれる人は魅力的ですね。なので、デートとかもレストランや居酒屋さんじゃなくって、スポーツ観戦とか展覧会とか私が知らないところに連れて行って欲しいです」と理想のデートについて語ってくれた。
平松隆円…化粧心理学者/大学教員
1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理にも詳しい。現在は、生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は『化粧にみる日本文化』『黒髪と美女の日本史』『邪推するよそおい』など。