三井不動産リアルティはこのほど、南青山のプレミアムマンション「THE UPPER RESIDENCES AT MINAMI-AOYAMA(ジ・アッパー・レジデンシーズ南青山)」のプレス向け内覧会を実施した。
元は外国人向け賃貸マンション
同マンションは「一棟リノベーション」により誕生したもので、元は1992年に建設された外国人向け賃貸マンション。この年代の建造物は、惜しげもなくコストを掛けた良質なものが多く、同物件もその1つだという。また、場所も表参道駅徒歩6分、高級店が並ぶ都心一等地の南青山5丁目という超好立地である。
そうとはいえ「築22年」となると、経年とともに設備機能の低下やデザインの劣化などが見受けられる。そのため、三井不動産リアルティは「都心高額マンションにおける高付加価値への挑戦」として、2013年にこの「優良住宅ストック」のリノベーションプロジェクトをスタートしたのである。
今回販売される住戸は4戸で、販売価格は何と1戸1億9,800万~3億5,000万円! 専有面積は115.82平方メートル(約35.03坪)~166.51平方メートル(約50.37坪)という、都心の一等地ではなかなかお目にかかれない広さだ。プレス内覧会では、1億9,800万円(3LDK+WIC/115.82平方メートル)の部屋と3億円(3LDK+SIC/165.86平方メートル)の部屋が公開された。3億円の部屋とは一体…?。
マンションの顔である外観はデザイナーと職人の共同作品
共有部は構造的に安定した既存建物の良さを生かしつつも、大きくイメージチェンジ。ハイブランドの旗艦店や新進気鋭のクリエイターの店舗など、ファッショナブルな南青山の土地性を生かした建物への進化を目指したという。
敷地に脚を踏み入れると、まず目に入ってくるのがマンションの顔であるエクステリアのアールスクリーン。雪の結晶のようなパターンを配した、デザイナーと職人による共同作品だ。ゆったりとしたカーブと重厚感の組み合わせは、美術館のエントランスを思わせる。夜はライトアップされ、模様が柔らかく浮かび上がり、日中とは全く異なる表情を見せるという。
コンシェルジュが住人を出迎えるエントランスホールは明るく開放的な作り。床にはあえて表面のツヤを抑えた大理石が敷かれており、アートウォールをしつらえたエレベーターホールへと続く。
3億円のお部屋にいざ潜入
三井不動産リアルティによると、専有部のテーマは「南青山 The Premium White」。内装は、都内の高額物件のインテリアデザインを行い、国内外の富裕層より高い評価を得ているデザイナーが担当したという。室内は、白が持つイメージを南青山オリジナルテイストにアレンジし、新築マンションとは異なるサプライズを持ち合わせた新しい「Premium White」となっているとのこと。どっしりとした玄関扉を開けて、いざ3億円のお部屋へ入る。
当然と言えば当然なのだが、3億円の部屋は玄関から違う。人が1人住めそうな広さで、「玄関」と呼ぶのが申し訳ないくらいである。これほど立派だと靴を出しっぱなしにするのは気が引けるが、壁には大容量のシューズ・クローゼットを完備。お値段にふさわしい、整った玄関をキープできそうだ。
玄関ホールを抜けた先にあるのは、ダイニングだ。こちらはリビングと合わせて29.3畳という羨ましすぎる広さ。計算すると悲しくなるのだが私の部屋(7畳)の4倍に相当する。内装は「Premium White」ということで、トーンの異なる白を基調とした柔らかい印象。ウォールアートで飾られたダークカラーの壁が、白い空間の引き締め役となっている。ここで食べるご飯はどんな味がするのか、庶民には気になるところである。
この邸宅の中でもっとも広いリビングでは、家族や客とゆっくりとした時間を楽しめるよう、大きめのソファーを配置。額縁に見立てたというリビングの窓からは、南青山の景色を楽しむことができる。また、ダイニングと一体型なので、大人数のホームパーティーも開催できそうだ。
キッチンはシンクや作業台などの調理スペースを広めに取ってあり、難しい料理にも挑戦したくなるような作り。シンク下やパントリーなど、収納スペースも充実しているので、ものが出しっぱなしでごちゃつくという心配も無用だ。形式は独立型だが、キッチンウォールを開くと、ダイニングへつながる対面式となる。
プライベートゾーンも充実
続いては、寝室などのプライベートゾーンへ。14.4畳のマスターベッドルームは、大きめのベッドを置いてもまだゆとりがある。南と東向きに設置された大きな窓からは明るい光が差し込み、目覚めも良さそうだ。大きい方の窓は、バルコニーへと続いている。
マスターベッドルームの隣にはパウダールームとバスルーム、トイレなどの水回りを集約。洗面台は2つあるので、朝の混雑も緩和されそうだ。バスルームは広々とした造りで、1日の疲れをほぐすことができる。トイレは玄関ホールの横にもう一つあるので、来客用と家族用で使い分けも可能。
この他、10.4畳、8.8畳のベッドルームや収納スペース、洗濯・アイロンがけなどの家事作業をするためのユーティリティもあるこちらの物件。白を基調としたことで、自然な明るさと開放感を実現した室内は、「さすが3億円…!」と思わずうなってしまうほど。
おいそれと買えるものではないが、南青山の一等地でこの広さとクオリティの部屋が手に入るとなると、3億円は決して高い買い物ではない…かもしれない。