説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「どうしてiPhone 6は値上げされたの?」という質問に答えます。
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11月14日、アップルはiPhone 6とiPhone 6 Plus、iPhone 5sをそれぞれ値上げしました。本稿執筆時点ではApple Store(オンライン)で販売されているSIMフリー版に適用されており、値上げ幅は8,000円から12,000円とモデル/容量ごとに差があります。もっとも高価なiPhone 6 Plus/128GBモデルは、99,800円から111,800円となりましたから、販売に影響がおよぶほどインパクトの大きい値上げといえるでしょう。
公式なコメントがないため推測となりますが、日本以外の国では価格に変動が見られませんから、今回の値上げは最近の円安傾向を反映した可能性が大です。11月14日現在のドル円相場は115円台と、9月のiPhone 6/iPhone 6 Plusの発売時点(1ドル=107円台)と比べても8%ほど上昇していますし、9月以前を比較対象とすれば10%以上の円安となっています。為替レートだけで判断すれば、値上げもやむをえないレベルの変動幅といえます。
ところで、アップル製品の米国外での販売価格は、日々刻々と変動するわけではありません。定期的に見直されるわけでもなく、為替レートの水準が大きく変わったときに実施されることが常です。今回の値上げがiPhone 6とiPhone 6 Plus、iPhone 5sだけに適用されたことからもうかがえるように、すべての製品が一律の割合で値上げ/値下げされることもありません。
Apple Store以外の店舗、たとえば通信キャリアのショップでの価格が値上げされるかどうかですが、卸売り価格が公表されることはないためわかりません。とはいえ、輸入品であり製品価格のベースは米ドルですから、為替レートがまったく反映されないと考えるのも不自然です。推測ですが、次回入荷分から値上げという可能性もあるのではないでしょうか。