iPhone向けにMicrosoft Officeアプリが無償公開された。同様のアプリとして、AppleにもiWork(Pages、Numbers、Keynote)があるが、具体的にどのような点が異なるのか。細部の機能比較はまたの機会に譲るとして、ここでは「Office文書を扱う際の肝心なこと」を中心に、ユーザがもっとも気になるであろう点を6つピックアップしてみよう。
- 1. ファイル互換性の安心感
これまでExcelやWordで作成した文書量が多ければ多いほど、「ファイル互換性」については気になるところ。Microsoft Officeの場合、Microsoftが開発する"純正アプリ"なだけに、互換性についてはそれ以上を望むべくもない。マクロ/VBAやアドイン、カスタムフォームといった機能はサポートされないが、それはiWorkも同じこと。既存文書を確実に開ける安心感、それがMicrosoft Office最大のアドバンテージであり、ビジネスユーザに歓迎されるポイントだろう。
- 2. サポートされるフォント
サポートされるフォントの違いも、Office文書の扱いという点では大きなウェイトを占める。フォントが違えばレイアウトに影響し、文書の雰囲気も変わってくる。文書にデザイン性が高く外部フォントを利用することが多いプレゼンテーション文書(PowerPoint)はともかく、ExcelやWordはデフォルトのフォントで作成されているものが多く、MS明朝/ゴシックに対応するMicrosoft Officeにとっては大きな強みとなる。
- 3. Android対応
iWorkはAndroidに対応せず、今後の対応も期待できないが、MicrosoftはAndroid版Officeも2015年初頭には一般公開を開始する予定。同じMicrosoftが開発する"純正アプリ"であり、異種プラットフォームとのファイルのやり取りを前提とする場合の安心感は大きい。取引先のプラットフォームを選べないビジネスユーザにとって、ファイル互換性と並び重要な評価項目となるだろう。