ヴォーカーズは、同社サイト「Vorkers」に投稿された4万370件の「社員による在籍企業評価レポート」の回答データを対象に、退職理由に関するフリーコメントを分析した。データ収集期間は2007年7月~2014年10月。

社員クチコミから見る退職理由キーワード

寄せられた退職理由のクチコミから、退職理由に関わるキーワードトップ50を抽出したところ、最も多く使われたワードは「仕事」だった。クチコミをみると、「他にやりたい仕事があった」「仕事の幅を広げるため」といった文脈で多く使われており、自身のキャリアと会社が与える業務やキャリアパスとの不整合が退職の原因となっていることがうかがえる。

2位には「上司」のキーワードが入っている。クチコミでは、「上司との相性の悪さ」や「上司に不満」といった理由を挙げる回答も見られる。3位は「環境」だった。

続いて、退職理由に関するクチコミのキーワードを分類したところ、退職要因として6つの傾向があることがわかった。最も大きい退職要因は、「キャリア」で出現率は38.83%で、以下「待遇」(16.18%)、「ワークライフバランス」(15.18%)と続いている。

社員クチコミから見る6大退職要因

6大要因を男女別で比べてみたところ、男女の意識の違いが現れた。女性の方が男性よりも重視している項目は「ワークライフバランス」「人間関係・社風」で、男性より約2倍高い数値となっている。「ハードワーク」というワードに至っては、女性は男性よりも約5倍男多かった。

男女別 社員クチコミから見る退職理由

世代別に退職理由に関するクチコミのキーワードを分析すると、業績悪化などによる「会社都合」は、若手社員では上位に登場することはなかった。しかし年齢が高くなるほど、「リストラ」「希望退職」といったキーワードが上位に登場しており、業績悪化のしわよせが、中高年層の社員の退職に向けられていることがわかる。