リノベーション住宅推進協議会は2日、2014年を代表する魅力的なリノベーション事例を選ぶコンテスト「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2014」の総合グランプリ、部門別最優秀作品賞、他特別賞を発表した。
グランプリは木造一戸建てのリノベーション
今年で2回目となる同コンテストは、リノベーションの楽しさ・魅力・可能性という点にフォーカスしたもの。日本全国からエントリーされた全130作品を4種類の価格帯別(500万円未満、800万円未満、800万円以上、無差別級)に分類した中から、総合グランプリ、部門別最優秀作品賞4点、特別賞8点を選出した。
総合グランプリを獲得したリビタの「HOWS Renovation Lab.」は、構造用合板で仕上げたデザインや、木造一戸建てのリノベーション市場に今までなかった全く新しい方法論を切り開いた作品として選考委員全員から高い評価を集めたという。
部門別優秀賞(500万円未満部門)を受賞したのは、錬の「削ぎ落とす」。選考委員は「去年の低予算帯は『余白を残す』ことでコストイノベーションを実現したが、本件はこれ480万でできるならアリと市場を広げるインパクトがあった」とコメントしている。
築44年の団地を再生し、800万円未満部門の部門別優秀賞を受賞した「メルヘン」は、団地特有の細かく区切られた構造を、用途を決めずに緩やかにゾーニング。「子供たちが動き回る暮らしを大人が眺めて過ごす」そのような想像を膨らませられる住まいとなったとのこと。
古い平屋のリノベーションで800万円以上部門の部門別優秀賞を受賞した「カリフォルニアスタイルのフラットハウス」は、和室同士をつなげ、天井も構造を表し、開放感を高めた。木製建具の色使いやドアノブなどの小物もこだわって選んだという。
従来マンションの1室をリノベーションした事例が多かったが、近年はビルディングタイプのリノベーションも進んでいる。小規模ビルのリノベーションで無差別級部門の部門別優秀賞を受賞した「築48年のオフィスビルを住宅へコンバージョン」もその1例である。
その他の受賞作品は同協議会Webページより確認できる。