説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「画面が奥へ向かって小さくなる表示効果がイヤな感じです……」という質問に答えます。

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iOSには、画面を構成する要素のいろいろな部分に表示効果(アニメーション)が使われています。アニメーションはユーザインターフェイスに遊びの要素をもたらすだけでなく、画面遷移をユーザに実感させるなど処理の結果に対しメリハリをつける意味があります。

とはいえ、iOS 7以降は以前に比べアニメーションが多用されており、より目に留まるようになっています。iOSがサポートされる機種であれば、動作の検証がしっかり行われていますから、操作の妨げになるほど表示が遅いことはありませんが、数世代前の機種の場合キビキビ感を損なうことがあるのも事実です。それに、ユーザによっては"アニメーションに酔う"こともあるそうです。

そんな場合、アニメーションをオフにするといいでしょう。iOSでは、視聴覚障がい者などハンディキャップがあるユーザの支援機能を『設定』アプリの「アクセシビリティ」項目にまとめており、そこにある「視差効果を減らす」というスイッチをオンにすれば、質問にある「画面が奥へ向かって小さくなる」ようなアニメーションは表示されなくなり、画面が一瞬でフェードイン/アウトする表示効果に変わります。

この「視差効果を減らす」スイッチをオンにすると、わずかですが動きをキビキビと感じさせる効果があります。iOS 8にアップグレードしてからアプリの起動や終了のタイミングで"引っかかり"を感じるようになった、という数世代前の機種のユーザは試してみる価値があるでしょう。

「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」→「視差効果を減らす」の順に画面を開き、「視差効果を減らす」スイッチをオンにすると、アニメーションが表示されなくなります