『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』で知られるクリント・イーストウッド監督最新作『アメリカン・スナイパー』の日本公開日が2015年2月21日に決定し、特報映像が7日、公開された。
本作は、13週に渡りニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得した、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの元隊員クリス・カイルの自伝を映画化した作品。クリスは、米軍のイラク活動において、その腕前で多くの仲間を救い"レジェンド"と呼ばれたが、腕前は敵にも広まり、クリスの首に賞金をかけられ標的となる。さらに、故郷の家族を思い、戦地にいながらも良き夫、良き父でありたいというジレンマも抱えていた。2003~2009年に4度のイラク遠征を乗り越え、妻子の元へ戻るも、彼は戦争の傷を拭えずにいた。
このたび、本作の日本公開日が、現地時間2015年2月22日に発表される第87回アカデミー賞授賞式の前日、2015年2月21日に決定。あわせて公開された特報映像は、銃弾を装填(そうてん)する音から始まり、常にターゲットに照準を合わせる主人公と、戦地での緊迫感をリアルに描く。そして、生きる喜びと証がフラッシュバックで挿入されるが、次第にその照準は、爆弾のような物を抱え米軍に近づく戦地の子供へと向けられていく。
クリス・カイル役を演じるのは、『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』で2度のオスカー・ノミネートを果たしたブラッドリー・クーパー。プロデューサーとして自ら映画化権を獲得したブラッドリー・クーパーは、撮影に当たって、厳密な食事制限と、カイルの同僚であったネイビー・シールズとともに過酷なトレーニングを敢行したという。
アカデミー賞も期待される本作だが、賞レースについてクーパーは「僕には、クリス・カイルと彼の家族をきちんと描く義務があった。それは絶対的なことだ。彼の遺族がこの映画を気に入ってくれるか、彼と同じような体験をした人々が共感できるか、一般の観客が人間性というものに胸を動かされるかどうか。僕にとって大事なのはそれだけだ」と述べ、「彼の人生は評価されてしかるべきもの。僕らはこの映画でそれを実現できたらと思っている」と語る。
(C)2014 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved