花王はこのほど、頭皮トラブルは汗ばむ夏だけではなく、乾燥する秋冬にも多く発生することを明らかにした。
同社が頭皮トラブルの発生率を調査したところ、頭皮が赤くなる「赤斑(こうはん)」や「フケ」「吹き出物」は、夏よりも秋冬の発生率の方が高いことが明らかとなった。肌と同様に頭皮も季節による変化を受けていることがわかっている。
頭皮トラブルの原因は、季節の変化による頭皮の水分量と皮脂量の変化にあるという。気温が低くなる秋冬には、分泌された皮脂が髪に移行する量が少ないため、頭皮上により多くの皮脂が残りやすい。残った皮脂は長時間たつと、頭皮への刺激となり、紅斑を引き起こしやすくなる。
フケが発生する理由としては、湿度の低下が挙げられる。空気が乾燥すると、頭皮からの水分蒸散量が増え、頭皮が乾燥した状態になるためだ。
従来、フケは皮脂と菌が原因となって発生する油性のフケが一般的だったが、近年、毎日洗髪する人が多いことから、油性のフケは減少し、頭皮の乾燥によるフケが多くを占めるようになっている。頭皮が乾燥すると、地肌を守るために、細胞の生まれ変わりのリズムが早まる。秋冬は、それら角質の乱れや炎症などに起因するフケが多いのが特徴だという。
同社によると、頭皮の皮脂腺は体の中で最も多く、額(ひたい)の約2倍にもなるとのこと。皮脂による紅斑などの炎症やトラブルを防ぐには、十分な地肌の洗浄をすることがポイントと言える。さらに、頭皮の乾燥からくるフケを防ぐには、適度なうるおいを補給して乾燥を防ぐことと、地肌の生まれ変わりのリズムを整えることも大切だという。