日本では最近、11月11日は某お菓子の日として知名度が高まっているが、中国でも同じく最近急激に知名度が上がってきた記念日がある。それが「光棍節」だ。
おひとり様をなぐさめるセールも
「光棍」とは独身を表す言葉。「棍」とは棒のことで、4つも棒(1)が並んでいる11月11日がめでたく光棍節と制定された。なお、本数の少ない1月1日は小光棍節、1月11日と11月1日は中光棍節と呼ばれている。
この日が「独身の日」とされたことにはといくつかの説がある。つまり、よく分かっていないということなのだが、有力なのは1990年代に南京大学の学生が言い始めたという説だ。この記念日の社会的な認知度が上がってきたのはここ数年のこと。ネット通販大手各社がかわいそうなフリーの若者たちに向け、「光棍節セール」という大幅値下げセールを始めるようになってからのことだ。
一人っ子政策のあおりを受けて圧倒的女子不足の中国で、シングルの若者たちが自虐的にこの日を祝い続けている。
「もうひとりで光棍節を過ごしたくない」
中国版ツイッター「ウェイボー」には、この日を目前にした若者たちの悲しい声があふれている。
「昔は22歳で結婚して子どもを産んでって思ってたんだけど……21回目の光棍節を過ごすことになったわ…」、「光棍節は毎年きっちり祝うんだけど、バレンタインデーはいっつも楽しみ損ねるんだ。なれれば大丈夫、大丈夫なんだ」。
中にはホントかウソか、こんな商売を始める人も。「光棍節用の貸し出し、一緒に食事: 100元、街をデート: 200元、一緒に月を眺める: 400元。事前にご予約を! 地球外の方は応相談」。ウソでもいいから異性と過ごし、「光棍」を卒業したいという人がいるのは確かなのかもしれない……。
中には光棍節を前に積極的に動く人もいる。「もうひとりで光棍節を過ごしたくないので、結婚相手募集します。写真をつけました。独身のお子さんをお持ちのご両親はウェイボーを使えないだろうから、独身の兄弟がいる方はこの書き込みを転送してください!」。この書き込みには実際に女の子の写真がつけられていた。あと数日で光棍節、彼女にすてきな恋人が見つかることを祈らずにはいられない。
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