札幌市交通局はこのほど、東豊線の新型車両9000形の導入について発表した。今後、12月中旬頃に東車両基地へ搬入され、2015年4月下旬頃の営業運転開始を予定している。
札幌市交通局の地下鉄南北線・東西線・東豊線はゴムタイヤ方式の電車(案内軌条式地下鉄電車)で知られる。1971年の南北線開業に合わせて初めて採用して以来、一貫して川崎重工が製造納入を担ってきた。
東豊線7000形(1988年の開業に合わせて導入)の後継車両となる9000形も、昨年5月に川崎重工が受注し、2016年度までに80両(4両20編成)を順次納入すると発表していた。このほど車両外観が完成し、現在は車内設備の組立てを進めているという。
新型車両9000形の車両デザインは、「さわやかでシンプルなデザインとし、親しみが持てる外観」がコンセプト。札幌市立大学デザイン学部の学生と札幌市交通局の若手職員による意見交換会で意見を出し合ったことで、白を基調としたシンプルな形状となり、スカイブルー(東豊線のラインカラー)を扉部分に施した車両デザインが完成した。ATO・ワンマン運転にも対応し、各車両に車いすスペースを設けるなどユニバーサルデザインを導入。LED車内照明やVVVFインバータ制御装置を採用して省エネにも配慮した。
東豊線では2016年度に可動式ホーム柵を設置する事業を進めており、これに合わせて従来車両(7000形)の老朽化更新を行い、新型車両9000形を導入する予定。なお、車両設備については車両が完成した後、改めて札幌市交通局ホームページなどで紹介するとのこと。