百貨店大手のJ.フロントリテイリングと高島屋は4日、2014年10月の売上高(速報、既存店ベース)を発表した。それによると、10月は台風による影響などで2社ともに前年を下回った。前年比マイナスとなるのは2カ月連続。
J.フロントリテイリングの百貨店事業の売上高は前年同月比1.8%減。このうち大丸松坂屋百貨店合計の売上高は同1.7%減となった。10月は婦人・紳士ともにコートが好調で、ラグジュアリーブランドも売上を伸ばしたほか、訪日外国人売上の増加による嵩上げ効果もあったものの、2度の台風上陸により閉店時刻が繰り上がるなどの大きなマイナス影響があったという。
店舗別に見ると、東京店が6カ月連続、梅田店が4カ月連続で前年比プラスとなるなど、直営5店舗が前年を上回った。
高島屋単体および国内百貨店子会社の売上高は前年同月比0.4%減、高島屋単体では0.3%減。大型店は好調に推移した一方、台風による営業時間の短縮などにより前年を若干下回った。商品別では、紳士服・婦人雑貨・特選衣料雑貨などが前年比プラスとなったほか、免税売上は前年比2倍超となった。
店舗別に見ると、インバウンド需要の高い大阪店と新宿店が前年比プラス、販促効果により京都店と日本橋店が売上高・入店客ともに前年を上回った。また、横浜店においても単店では前年並みを維持した。