中国では経済の急速な発展により、海外でブランド物を購入したり、不動産や自動車を購入したりと、日本のバブル時代のようなバブリーぶりが続いている。男性に対する女性の要求も、日本のバブル期に叫ばれていた「三高」(高収入・高学歴・高身長)並みに高度化している。そんな中、中国版ツイッター「ウェイボー」で今話題になっているのが、「経済適用男新基準」というものだ。
毎年発表される「OKな男新基準」に注目
中国語の「経済」には、英語の"エコノミー"つまり"お手頃"という意味がある。この「経済適用男新基準」は直訳すると「お手軽な男新基準」という意味で、基本レベル以上の"OKな男の基準"ということになる。
2009年の『私とお手軽男』という本のヒットから、中国では「お手軽男」が流行語となった。近年、インターネット上で発表されるようになったこの基準、発表元は定かではないが、毎年「お手軽な男新基準」の発表後、中国のインターネットユーザーたちは「自分がこの基準に当てはまるか」「この基準が果たしてふさわしいものなのか」など、喧々諤々と議論を繰り広げている。
「家政婦を探しているのか」という声も
さて、気になる今年の「OKな男新基準」の内容は以下の通り。
(1)身長172~182cm・体重65~85kg
(2)髪型は極普通で性格は温和
(3)たばこを吸わず酒もあまり飲まずバーに行くのを好まない
(4)大卒以上、月収は3,000元から1万元の間
(5)料理ができて我慢強い
(6)親孝行で慈愛の精神があり、さらに上昇志向
(7)これ以上ないほどのいちずな愛情で責任感がある
今年の新基準に対し、ウェイボー上では「3,000元の月給じゃ、家のローンを返すのに精いっぱいで、デートにも連れて行ってもらえない」と文句を言う女性ネットユーザーもいれば、「172cmが最低身長なんて、平均身長が低い中国南部の男性には当てはまらない」という男性ネットユーザーもおり、基準の是非は各自の立場で大きく見方が異なるようだ。
中でも、注目が集まったのが「たばこを吸わず、料理ができる」という条件。これに対して男性ユーザーからは、「料理が作れて、さらに洗濯もできる人がいい、なんて言われたら、家政婦を探しているのかと言いたくなる」と反発ツイートが続々。「たばこを吸わず、料理ができて、やっとOKな男なのかよ。通りで最近彼氏なし女が多いわけだ」など、その条件の厳しさに男性ユーザーらは不満をあらわにしている。
このネット上での白熱議論をネタに、「"OKな男"を探すのは、金持ちでかっこいい男を探すのよりも難しい」という分析記事を出す新聞も出ている。中国の男性にとっては、今年の「新基準」に代表されるように、女性からの要求の高度化に悩まされる日々はまだまだ続きそうだ。
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