NTTドコモとauの2014-2015冬春モデルとして10月23日に発売が開始された「GALAXY Note Edge 」。ディスプレイの端が湾曲している、ユニークな形状が特徴のAndroidスマートフォンだ。本稿では、ビジネスおよびプライベートでどのような使い方ができるか考えてみたい。

「GALAXY Note Edge」

まずはスペックをおさらい

はじめに、端末のスペックを簡単におさらいしておこう。ディスプレイには、約5.6インチの有機EL であるSuper AMOLEDを採用。ディスプレイ解像度はQuad HD+で、メインディスプレイは1440×2560ピクセルの高解像度仕様となっている。これに加え、ディスプレイの端部には160ピクセルのエッジスクリーンを採用する。

サイズ/重量は、約151(H)×82(W)×8.5(D)mm/約177g。カラバリはチャコールブラック(既発売)とフロストホワイト(11月中旬以降発売)の2色で展開する

OSはAndroid 4.4を採用。ROMは32GB、RAMは3GB。外部ストレージは最大128GBのmicro SDXCに対応する。CPUにはクアッドコアのAPQ8084(2.7GHz)を搭載。背面には約1,600万画素、前面には約370万画素のCMOSカメラを内蔵する。バッテリ容量は3,000mAhで、ユーザーが任意に取り外しできる。

ディスプレイの端部にエッジスクリーンを配置する(写真左)。背面には有効 約1,600万画素のCMOSカメラを搭載する(写真右)

専用のスタイラスペンが付属

エッジスクリーンの魅力をチェック!!

本端末の最大の特長であるエッジスクリーン。具体的には、どのような使い方ができるのだろうか。Windows PCのタスクバーのような存在、というのが分かりやすい表現かも知れない。メイン画面とは独立しており、いつでもお気に入りのアプリが起動できる。アプリ以外にも「設定」や「電話」の配置も可能。また通知領域の機能もあり、着信通知や受信通知などを表示できる。これにより、常にメイン画面をフルに活用できるわけだ。

エッジスクリーンの管理画面(写真左)。好みのアプリを登録しておける

通知領域の役割も果たす。また、エッジスクリーン用に最適化されたアプリも提供されている(写真右)

ビジネス利用であれば、電卓やメモ帳、オフィスアプリなどを登録しておくと良いだろう。別の作業中にも、すぐに使いたいアプリを起動できるからだ。このほか、エッジスクリーンではモノサシ、タイマー、砂時計、フラッシュ、録音といったプリイン機能も利用できる。ちなみに録音機能は、最大8方向からの音を認識できる「会議モード」、音声-テキスト変換が可能な「音声メモ」などを利用できる。会議モードで録音した音声は、特定方向からの音源だけを再生させることが可能。会議を録音したが、後から聞き直してみたら誰の発言か曖昧だった、なんてことはざらにある。そんなときに使ってみたい機能だ。

エッジスクリーンでは、モノサシ、タイマー、砂時計、フラッシュ、録音といったプリイン機能も利用可能。録音機能も内容が充実している

嬉しいのは、エッジスクリーンにはサードパーティのアプリも登録できること。筆者は、ワンタップで画面表示の回転・固定を切り替えられるアプリを登録してみた。Webサイトを表示してから、あるいは動画を再生してから「もっと大きな画面で見たい」と思い直し、端末を横にすることがよくある。このとき回転が制御されていると、設定に戻り画面表示の回転をオンにしなければならない。これが地味に面倒なのだ。エッジスクリーンで画面表示の回転制御ができるのであれば、使い勝手が向上する。

「会議で使いたい機能」として、もうひとつだけ紹介したい。それは、ホワイトボードを撮影して「Sノート」にメモとして残しておける機能だ。試しに、"ホワイトボードの文字らしきもの"を擬似的にPCの画面に表示。斜めから、その文字を撮影してみた。すると、正面から撮影した状態に自動補正され、Sノートに共有できた。その後は、Sノートの中で自由にレイアウト可能となった。詳しくは、以下の写真を参照して欲しい。ビジネス用途に実用性が高い機能と言えるだろう。

まずはSノートを開き、カメラを起動させてからホワイトボードの文字を撮影する(写真左)。斜めから撮影しても、正面から撮影した状態に自動補正される(写真右)

文字の部分を線に変換できる(写真左)。変換後は、Sノートの中で自由に編集できる(写真右)

ポップアップ表示にも対応!

「GALAXY Note」シリーズではおなじみとなった「マルチウィンドウ」機能。もちろん本端末でも利用できる。Edgeではさらに機能が向上し、最大8つまで立ちあげられるようになった。また、ウィンドウのサイズも自由に変えられ、画面上の置き場所も自由だ。例えば、ビジネスシーンなら「辞書アプリ」で言葉の意味を確認しながら慎重にビジネス文書をエバーノートで作成する、Googleマップを見ながらメールで送ってもらった取引先の住所を確認する、などの使い方が考えられる。

マルチウィンドウの利用イメージ。ビジネスシーンで大活躍する機能だ

従来のAndroid端末では、ひとつのアプリが全画面に表示されるのが一般的で、複数のアプリを同時に使いたい場合は不便だった。本端末では2つ以上のアプリを同時に表示できるため、真の意味で"マルチタスク"が実現できる。マルチウィンドウやポップアップといった機能は、ビジネス用途のみならずプライベートでも大活躍してくれることだろう。

複数のアプリのポップアップ表示にも対応した

便利に活用可能なセンサー類も充実!!

GALAXY Note Edgeは、センサー類も充実している。例えば、ホームキーには「指紋認証機能」が実装されている。これにより、端末のロック解除のほか、Webサインイン、Samsungアカウントの認証、PayPalでの決済を制御可能だ。端末のロック解除にとどまらず、幅広い用途で高いセキュリティを実現できるのが嬉しい。ビジネスにもプライベートにも活用したい。

ホームキーには指紋認証機能を実装。ビジネスにもプライベートにも活用できる

続いてプライベートを充実される機能としてオススメなのが「S Health」だ。「S Health」は、歩数計と連携した健康管理機能。はじめにプロフィールを登録しておけば、あとは歩数カウントや消費カロリーといった値が自然に記録されていく。これなら健康管理が苦手な人にも使いこなせるだろう。ちなみに歩数計の精度が気になった筆者は、試しに2km弱の道のりを次の2通りのシチュエーションで計測してみた。1回目はお尻のポケットに入れた状態、2回目は肩掛けバックの中に入れた状態というもの。その結果、2309歩と2218歩となり、誤差は100歩程度におさまった。まずまず信頼できるレベルと言えるだろう。

S Healthの利用イメージ。1日の歩数や運動量、消費カロリーといったライフログを記録できる

このほか、S Healthではコーチ(Cigna提供)におすすめの健康法を教えてもらうことも可能。プロフィールや簡単なアンケートに答えるだけで、ストレッチや軽いジョギングなどその人の現状に合った健康法が提供される。また、端末の背面に搭載された「心拍数センサー」では、心拍数を測ることもできる。ビジネスマンは身体が資本だ。健康維持のため、S Healthを中心とした健康管理機能を有効に利用したい。

* * *

本稿では、ビジネスおよびプライベート両面での活用にフォーカスして、GALAXY Note Edgeのレビューをお伝えしてきた。ややもするとユニークな形状にばかり目がいってしまう本端末だが、その充実した機能はビジネスでも十二分に力を発揮してくれることだろう。なお後日、姉妹媒体のマイナビニュースにおいてもGALAXY Note Edgeのレビューをお伝えする予定だ。そちらも楽しみにしてほしい。