JR東日本は30日、上野東京ライン開業にともない、品川~いわき間(常磐線経由)に新たな特急列車「ひたち」「ときわ」を運行すると発表した。新たな着席サービスを導入し、特急料金も新たに設定される。

常磐線特急は速達タイプの「ひたち」、停車タイプの「ときわ」に生まれ変わる

「ひたち」「ときわ」の運行開始により、平日の常磐線特急列車は日中の全列車と夕夜間帯の一部列車が品川駅発着となり、東京駅にも停車。土休日もこれに準じる予定だが、詳細は決まり次第発表となる。特急「ひたち」「ときわ」の普通車では、従来の指定席・自由席の区分が廃止され、全列車の普通車で事前の座席指定が可能になるほか、座席指定を受けなくても車内の空席を利用できる新たな着席サービスを導入(グリーン車は対象外)するという。

この新サービスでは、「ひたち」「ときわ」利用の際、指定席特急券を購入するか、座席未指定券(乗車日と区間は指定するが列車と座席は指定しない特急券)を購入するか、いずれかを選ぶこととなる。座席未指定券で乗車した場合、各座席の上方にある、座席の状況を示すランプが赤色に点灯していれば、その席に座ることができるという。

このランプは指定席の発売状況により色が変化し、空席の場合は赤色、指定席発売済区間が近づくと黄色、指定席発売済区間は緑色にそれぞれ点灯する。座席未指定券で空席に座っていた場合、ランプが黄色または緑色になり、その座席の指定席特急券を持つ他の乗客が席に来たら席を譲らなければならない。なお、「ひたち」「ときわ」普通車の特急料金は事前料金・車内料金に分けられ、車内料金は事前料金に260円を追加した金額となる。

特急「ひたち」「ときわ」の車内では、各座席の発売状況に応じて座席上方ランプの色が変化する(JR東日本提供)

JR東日本は今後、上野東京ライン開業と合わせて特急「ひたち」「ときわ」をPRするため、駅のポスターや新聞広告による宣伝展開を実施する予定だ。

特急「ひたち」「ときわ」普通車の特急料金(大人)

営業キロ 50kmまで 100kmまで 150kmまで 200kmまで 300kmまで
事前料金 750円 1,000円 1,550円 2,200円 2,500円
車内料金 1,010円 1,260円 1,810円 2,460円 2,760円

特急「ひたち」「ときわ」グリーン車の特急料金(大人)

営業キロ 50kmまで 100kmまで 150kmまで 200kmまで 300kmまで
グリーン車(特急料金+グリーン料金) 1,260円 1,510円 3,090円 3,740円 5,070円