ソニーは10月30日、ソニーモバイルコミュニケーションズの鈴木国正代表取締役社長兼CEOが11月16日付で退任し、十時裕樹氏が新社長に就任すると発表した。
鈴木氏は2012年5月にソニーモバイルコミュニケーションズの代表取締役社長兼CEOに就任。約2年半に渡り同社を指揮してきた。
ソニーは代表執行役兼取締役CEOである平井一夫社長の号令の下、モバイルを中核事業の1つに据えてきたが、販路やラインナップ拡大の費用などがのしかかり、2014年度第1四半期(2013年4月1日~6月30日)におけるモバイル・コミュニケーション(MC)分野の営業損益は△27億円の赤字となっていた。
加えて、スマートフォンの競争激化により、2014年度通期(2014年4月1日~2015年3月31日)での年間出荷計画を当初の5,000万台から4,300万台へ下方修正。これに伴い、従来の想定より将来キャッシュフローが低く見積もられる形となり、2012年のソニー・エリクソン子会社化時に計上されたMC分野の営業権1,800億円全額を減損処理することが9月17日に発表されていた。これによる影響で、2014年度通期での連結最終損益は、当初見通しの△500億円(損失)から△2,300億円(損失)へと下方修正される見込みだ。
ソニーの2014年度第2四半期(2013年4月1日~9月30日)連結業績発表は、10月31日に行われる。