よしもとクリエイティブ・エージェンシーが30日、若手芸人の劇場「5upよしもと」を12月1日より「よしもと漫才劇場」としてグランドオープンさせ、若手の育成とサポートを目的とする「上方漫才協会」を併せて発足させることになり、大阪・千日前の同劇場で発表会見を行った。
「よしもと漫才劇場」では、「5upよしもと」で採用されていた勝ち上がりネタバトルによりランクが決まるピラミッド型のシステムを廃し、若手が漫才やコント、ゲームコーナーなどを行う寄席公演を連日開催。各芸人のネタの完成度を常にチェックし、公演に出演できる回数を決めるなど実力ある者が舞台に立ち続ける厳しい環境を作り、笑いの殿堂「なんばグランド花月」を沸かせる次世代スターの誕生を目指すという。また、同劇場に出演するおよそ400組の若手が会員として所属することになる「上方漫才協会」は、師匠を持たない若手芸人の"師匠"の役割を務める組織。会長を中田カウスが、副会長を中田ボタンが務め、芸の指導や相談を受け付けるサポートを行う。ほか、賞レース(上方漫才協会大賞)の新設なども予定。将来的にはよしもと芸人だけでなく、他事務所の若手や一般からも会員を受け入れ、上方漫才の発展に寄与していくという。
会見には、協会会長・副会長の中田カウス・ボタンに加え、新劇場での活躍が期待されるプリマ旦那、吉田たち、アイロンヘッド、ビーフケーキ、ジュリエッタほか150組を超える若手が出席。プリマ旦那・河野は「この劇場から新しい“漫才ブーム”を作りたい」、吉田たち・ゆうへいは「大きな変化があるときに新しいスターが生まれる。その筆頭に僕らがなれるようがんばりたい」と意気込みを。カウスは「漫才師になって50年、コンビを組んで47年。たくさんの師匠方にお世話になった。その経験を若い子たちに伝えていくのが私の務め」と上方漫才の将来を担う若手の指導に意欲を見せた。
なお、「よしもと漫才劇場」ではオープンとなる1日(月)から7日(日)まで「お披露目公演」を開催。7日間で20公演が行われ、各公演に20組を超える若手が出演し、新劇場の門出をにぎやかに盛り上げる。