吉野家は10月29日10時、「牛すき鍋膳」および「牛チゲ鍋膳」(共に並盛630円、大盛730円)を発売する。それぞれ、牛肉の入ったすき焼き鍋やピリ辛のチゲ鍋にご飯とおしんこが付いたセットメニュー。昨年も販売したメニューだが、今年はよりおいしくなって帰ってきたという。一体何が変わったのか。このほど行われた発表会・試食会にて確認してきた。
コンセプトは「うまい、やすい、ごゆっくり」
発表会に登壇した同社代表取締役社長の河村泰貴氏は、「牛すき鍋膳」のコンセプト「うまい、やすい、ごゆっくり」を発表した。「うまい、やすい、はやい」でおなじみの吉野家だが、「商品の提供スピードはそのままに、ゆっくりと食事を楽しんでいただきたい」という思いを込めてこのコンセプトに決めたという。
昨年の提供時には、これまでの同店では少なかった複数人での利用が多く見られるなど好評を博したという同商品。今年の再登場にあたり、その味と品質にさらに改良を重ねたとのことだ。
具材もだしも進化
何が変わったのか試食して確かめてみよう。昨年と同様に鍋は火のついたコンロにのせて提供されるので、食べている間、熱々の状態が楽しめる。鍋単品でも提供する予定で、並盛は530円、大盛は630円となる。
「牛すき鍋」では、牛肉に豆腐、ネギやハクサイなどの野菜に平打ちタイプのうどんも入ったすき焼き味の鍋に生卵がセットに。早速卵をといて、牛肉をつけていただいてみる。肉質はやわらかく、同店の「牛丼」の肉よりも脂身が少ない印象だ。タレは味が濃すぎず、しっかりとだしのうまみを感じられる。
肉だけでなく、ハクサイやタマネギなどの野菜や豆腐にもしっかり味がしみている。たっぷりの野菜と肉に加えて、うどんも入っているためボリュームは満点だ。
「牛すき鍋」に関しては、昨年と変わった点は2点ある。1つは、2週間かけてウェットエイジングを施した熟成肉を使っている点。同店では牛丼等に使用する牛肉の熟成工程を20年ぶりに見直し、4月からこの熟成肉を導入しているという。今回発売する「鍋膳」メニュー2種では、他メニューと比べて赤身の多い牛肉を使用しているため、赤身の熟成により生まれるうま味もその分増しているとのこと。もう1つは、シイタケのエキスを加えただしを使うことでうまみを増した点だ。
続いては「牛チゲ鍋膳」。赤いスープが特徴的で、スパイシーさが食欲をそそる一品だ。牛肉には「牛すき鍋」と同様に熟成肉を使っており、やわらかい肉質を楽しめる。辛味は少し強めだが、特に辛いもの好きではない筆者も「辛くて食べられない」というほどではなかったのでご安心を。
「牛チゲ鍋膳」は、スープに使うだしにアサリのエキスを加えることで去年よりもうま味を増した仕上がりとなっている。辛いだけではない「深みのある辛さ」を目指したという同商品では、確かに辛さの奥にうま味や甘みを感じることができる。
また、どちらのメニューでも付け合わせのおしんこが昨年のものより大きめにカットされているため、箸でつかみやすくなっている。
宮川大輔さんと安めぐみさんも舌鼓
同発表会には、タレントの安めぐみさんとお笑い芸人の宮川大輔さんも登場。「牛すき鍋膳」と「牛チゲ鍋膳」を試食した。
昨年のテレビCMにも出演した宮川大輔さんは、「牛すき鍋膳」について「シイタケの香りがフワッってしますね! 」と新しくなっただしの風味に興奮気味。続いて「牛チゲ鍋膳」については、「いい辛さ。去年は『うわ辛! 』って感じで僕は好きだったんですけど、今年はまろやかでおいしくなってますね」と語った。安めぐみさんも「私は辛いのが得意なわけじゃないんですけど、"うま辛い"って感じでどんどん食べられちゃいます」とコメント。2人で鍋に舌鼓を打った。
具材・だしともに昨年よりもぐっとうま味が増した「牛すき鍋膳」と「牛チゲ鍋膳」。同店では11月4日から、鍋とビールに関するキャンペーンも実施する予定だ。ランチや夕食にはもちろん、ちょっとした晩酌にもぴったりな「鍋膳」で、この冬を暖かく過ごしてみてはいかがだろう。
※価格は全て税込