バイヤーやディレクターとして活躍する吉井雄一がオーガナイザーを務める「VERSUS TOKYO」が18日、国内最大級のファッションイベント「Mercedes -Benz Fashion Week TOKYO 2015 S/S」最終日に実施された。
国内ブランドが新作コレクションを発表
VERSUS TOKYOは、コンセプトショップ「THE CONTEMPORARY FIX」のオーナーである吉井氏が2011年から開催しているイベントで、人気ブランドがランウェイショーやインスタレーションなどを披露してきた。今回は、TOGAのメンズライン「TOGA VIRILIS」や有名ブランドに成長した「FACETASM」など、吉井氏がセレクトした6ブランドの新作コレクションが登場した。
その幕開けとなったのは「MR.GENTLEMAN」の2015年春夏コレクションの発表。レッドやイエローといったビビッドなカラーを胸ポケットやフードのアクセントにしたウエアや、サーモンピンクやライトパープルなど、パステル調のカラーを用いた印象的なウェアが観客を魅了。後半には、イタリアの町並みをそのまま映しこんだジャケットなどユニークなアイテムが次々と続き、鮮烈なインパクトを与えた。
ポーチがついたサスペンダーなど絶妙なバランスでミックスされたアイテムや、ビビッドやパステルなど色の使い方には遊び心が溢れる。それでいて実用性を失なわないデザインには、自由さと余裕が強く感じられるコレクションとなった。
MR.GENTLEMANとSHISEIDO MENがコラボ
10周年を迎えた「SHISEIDO MEN」では、「MR.GENTLEMAN」とコラボレーションを展開する。同ブランドは、男性特有の皮膚生理の研究を重ね、独自技術の粋を集めた本格スキンケアブランド。ファッションや身だしなみケアを促進することを目的にコラボを実現し、ポーチは11月21日よりSHISEIDO MENを2品以上購入すると数量限定で提供する。
ポーチはやや大きめのサイズで、ファスナーも大きく開けられるので出し入れもスムーズ。化粧水や乳液のボトルなどが立てて入れられるよう、こだわったデザインになっているという。
会場にはSHISEIDO MENのブースも設置され、抽選で限定スキンケアキットが100名にプレゼントされた。
スキンケアブランド×ファッションイベント
なぜ、スキンケアブランドであるSHISEIDO MENがファッションイベントのVERSUS TOKYOに関わることになったのか。その理由を、資生堂 デパート部の倉本直志さんは次のように話す。
「VERSUS TOKYOの主旨が『世界で戦える日本のファッションブランドを見せる』であるということで、SHISEIDO MENも日本のスキンケアブランドとして世界に知っていただきたいという同じ想いがあります。そのため、今回のイベントを応援させてもらうことにしました」。
海外を意識して展開するなかでの強み。それは、日本にしかできないアート性だという。10年前から変更されていないというSHISEIDO MENのパッケージにも計算された高いアート性がある。
「右脳と左脳に働きかけるというコンセプトで、毎日使っても疲れない設計が随所に込められています。スキンケア機能の良さは、資生堂の商品としては当たり前ですから、『サイエンスとアートの融合』という部分が他と差別化できるポイントです」。
使いやすさの中にある美という点では、コラボレーションしたMR.GENTLEMANが提案するベーシックの追求に通じるものがある。今回、シンパシーを感じられるファッションイベントの場にSHISEIDO MENが参加したことは、海外からの来場者などファッション意識の高い層との新たな接点を持つ狙いもあるという。
「こういうイベントの中で認知されていくことが、SHISEIDO MENというブランドを作っていくことにつながっていくと考えています。これまで、皆さんに知っていただく機会を設けられなかったことを反省しています。今後は、SHISEIDO MENとの接点がすばらしい出会いになるよう、このような機会をより多く作っていきたいですね」。
ちなみに、VERSUS TOKYOでは、POP UP SHOPを2015年2月より新宿伊勢丹の本館1Fステージにオープンさせる。SHISEIDO MEN全面タイアップのもと、今回のイベントに参加したブランドを中心に限定商品などを販売する予定となっているとのこと。