10月17~19日の3日間、東京青海の「TIME(タイム)24」で、「オーディオ・ホームシアター展2014(音展)」が開催された。音展は日本オーディオ協会主催のオーディオイベントで、旧称はオーディオフェアだ。今年は「ハイレゾリューションオーディオ(音源とその技術)」をテーマに展開。会場は1~3階と18階の計4フロアで、全92の企業・団体が参加し、ブースを出展していた。

オーディオ・ホームシアター展2014の会場

2014年の音展で中心となっていたのは、テーマの通りハイレゾ音源関連の展示。CDを上回るサウンドクオリティで、このところオーディオ業界では話題となっている。

しかし、オーディオにさほど興味のない人にはまだ馴染みが薄く、「一部のマニアだけの盛り上がりではないか」という意見もよく耳にする。各オーディオメーカーにとって、新しいフォーマットや規格は、需要を伸ばす絶好の機会となるだろうが、各社はハイレゾオーディオをどのように普及させていこうとしているのだろうか。

音楽配信サービスを手がける企業のブース

ハイレゾオーディオを楽しむには、まずはコンテンツが必要になる。国内で音楽配信を行っているのは、オンキヨーの「e-onkyo music」、レーベルゲートの「mora」、オトトイの「OTOTOY」、クリプトンの「HQM STORE」、ビクターエンターテインメントの「VICTOR STUDIO HD-Music.」など。

下の写真は、JVCケンウッドブースの展示。「VICTOR STUDIO HD-Music.」のコンテンツを体験コーナーが設置されていた。

「VICTOR STUDIO HD-Music.」の体験コーナーを設置

ソニーブースでは、moraの体験コーナーを設置。ジャンルごとに分けられた試聴コーナーが設けられている。

ジャンルごとに試聴が可能な体験コーナー

どう組み合わせるかを提案する展示 - 18階フロア

18階に設けられているのは、各メーカー推奨による、ハイレゾ音源を楽しむための組み合わせ例を展示するコーナーだ。

ハイレゾ音源をソースとする場合、DACだけでなく、スピーカーやアンプにも、これまでのオーディオシステムよりも高いクオリティが求められる。しかし、どのような製品を選ぶべきなのかは、とくに、バラコン(※)の経験がない人には難しいだろう。18Fの展示では、各メーカーが提案するベーシックな組み合わせを展示していた。

バラコン:単体コンポを指すオーディオ用語。アンプやスピーカーがセットになったシステムコンポーネントを「シスコン」と呼ぶのに対して、それらを単品でそろえることを指す。

下の写真はオンキヨーが展示していたシステムで、ネットワークCDレシーバー「CR-N765」とスピーカーシステム「D-112EXT」、ヘッドホン「ES-HF300」の組み合わせだ。横に設置されてるパネルには、130,000円と価格も表示されている。

ネットワークCDレシーバーを使用してコストを抑えたオンキヨーの組み合わせ

ヤマハのシステムはネットワークCDプレーヤー「CD-N301」、プリメインアンプ「A-S501」、チューナー「T-S500」、スピーカー システム「NS-8750」の組み合わせ。こちらも、製品の組み合わせ価格が204,000円と表示されている。

ヤマハはフルサイズコンポでん組み合わせ

マランツのシステムはCDプレーヤー「CD6005」、プリメインアンプ「PM7005」に、B&Wのスピーカーシステム「684S2」の組み合わせ。こちらの価格は332,000円だ。

マランツは、同じディーアンドエムホールディングスが取り扱うB&Wのスピーカーを加えた組み合わせ

ネットワークCDレシーバーを使用したオンキヨーのシステムだけでなく、フルサイズコンポを組み合わせた他の2社の組み合わせも、意外と手軽なシステムだ。