トヨタ自動車は23日、レクサスの新型スポーツクーペ「RC 350」「RC 300h」ならびに新型高性能クーペ「RC F」を発売した。
「RC」は、レクサスの「エモーショナルな走り」のイメージを牽引するクーペ専用モデル。骨格の強化をはじめ、レーザースクリューウェルディングやボディ接着剤、高剛性のガラス接着剤などを採用して高いボディ剛性を実現し、スポーティな走りと上質な乗り心地を両立した。フラット化を徹底したアンダーボディや、エアロスタビライジングフィンの装着により、空気の流れを車両安定性の確保に利用することで、優れた操縦安定性を確保する。
俊敏なハンドリングを実現したサスペンション&ステアリングと、微細な速度コントロールを可能にするブレーキ操作性による高いコーナリング性能、NAVI・AI-AVSによるフラットな乗り心地と安定性、ナビゲーションから得たコーナー情報により減衰力の制御を行う優れた旋回性能なども特徴となる。
安全装備では、後側方エリアに存在する車両や隣接する車線の最大約60m後方までモニターできる「ブラインドスポットモニター」、駐車場で接近してくる車両を検知してドライバーに注意を喚起する「リヤクロストラフィックアラート」、進路上の先行車や障害物などを検出して危険回避をサポートする「プリクラッシュセーフティシステム」、車線の逸脱を検知してブザーとディスプレイ表示で警告する「レーンディパーチャーアラート」、夜間走行時に周囲の明かりの状況によってロービームをハイビームに自動的に切り替える「オートマチックハイビーム」など、先進技術が駆使されている。
「RC 350」には、あらゆる領域で力強く軽やかに加速するV6 3.5リットルエンジンと、8-Speed SPDSのなめらかな加速で快適な走行をもたらす8速ATを搭載。「RC 300h」には、低燃費と高出力を実現する直噴技術の次世代D-4Sを搭載した直列4気筒2.5リットルエンジンを擁するハイブリッドシステムを採用。駆動方式はともに2WD(FR)。価格は、「RC 350」が596万~678万円、「RC 300h」が565万~629万円(ともに税込)。
「RC F」は、「RC」をベースにエンジン・足回り・空力パーツなどに専用装備や先進技術を採用した本格的プレミアムスポーツカー。シリンダーヘッドやコンロッドなどを刷新したほか、直噴技術D-4SやDual VVT-iの吸気側にVVT-iEを採用した新型V8 5.0リットルエンジンにより、自然吸気ならではのエンジン回転の伸び感とレスポンスの良さを実現した。
街中などでの低負荷走行時には、アトキンソンサイクルでの燃焼に切り替え、低燃費と高出力を両立。トランスミッションの8-Speed SPDSは、Mポジション選択時に最短0.1秒で変速し、本格的なスポーツドライビングが楽しめるという。
また、FR車としては世界初となる駆動力制御システム「TVD」を開発し、オプション設定としている。「TVD」は、走行状態に応じて後輪左右の駆動力を最適に電子制御し、コーナリング時に理想的な車両挙動を実現する。
2015年1月末頃には、LFA工房で生産するカーボン製のエンジンフードやルーフとTRDによるカーボン製のアクティブリヤウイングを採用した「RC F "Carbon Exterior package"」も発売する予定だ。「RC F」の価格は953万円、「RC F "Carbon Exterior package"」の価格は1,030万円(ともに税込)となっている。