説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「ロック画面の左下にときどきアプリアイコンが現れます……?」という質問に答えます。

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iPhoneには、現在位置を測定する機器(GPSユニット)が内蔵されています。ビルの地下やトンネル内など電波を捕捉しにくい場所では機能しないことがありますが、屋外へ出ればかなり正確に現在位置の緯度/経度がわかります。「マップ」などの地図アプリは、GPSの情報に携帯電話基地局の位置情報をくわえることで、現在位置の測定やナビゲーションの精度を高めています。

iOS 7のときには、位置情報をもとにお勧めアプリを紹介する機能が「App Store」に追加されました。現在地付近でダウンロード件数が多いアプリをリストアップする機能で、観光地など特定のエリアでどのようなアプリが好んで利用されるのかを知ることができます。

iOS 8では、その位置情報を利用したアプリ連携機能が強化されました。ロック画面左下に表示されるアプリアイコンがそれで、街中を歩いているときなど思わぬタイミングで現れます。プッシュ通知とは関係なく出現し、アイコンを上方向へドラッグすることでアプリを起動できます。

この機能は、商業施設にいるとき、その商業施設がなんらかのアプリを公開していれば効果を発揮します。その商業施設のポイントを管理したりクーポンを発行したりする機能があれば、iPhoneの持ち主は高確率でそのアプリを起動するわけですから、ユーザにとっても好都合です。その場所を離れればアプリアイコンは自動的に消えるので、プッシュ通知のように消去の手間はかかりません。言われなければ気づかないほどアプリアイコンが自己主張しないこともあり、歓迎していい新機能かもしれません。

街中を歩いていると、ロック画面左下に現在地付近に関係があるアプリアイコンが表示されることがあります