内閣府は21日、2014年10月の月例経済報告を発表した。景気の基調判断を、前月の「このところ一部に弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」から「一部」を削除し、「このところ弱さがみられるが、緩やかな回復基調が続いている」に下方修正した。下方修正は2カ月連続。
生産については、前月の「弱含んでいる」から「このところ減少している」とし、5カ月ぶりに下方修正。企業の業況判断については、「慎重となっているものの、改善の兆しもみられる」から「慎重となっているものの、大企業製造業ではやや改善している」に表現を変更した。
国内企業物価については、「このところ上昇テンポが鈍化している」から「このところ横ばいとなっている」に表現を変更。消費者物価についても、「緩やかに上昇している」から「このところ上昇テンポが鈍化している」に表現を変えた。
個人消費は「足踏みがみられる」、設備投資は「弱い動きもみられる」、輸出は「横ばい」にそれぞれ据え置いた。
先行きについては、「当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待される」とし、前月の「一部に弱さが残るものの」から「一部」を削除。リスク要因として、前月同様に「駆け込み需要の反動の長期化や海外景気の下振れ」を挙げ、「我が国の景気を下押しするリスクに留意する必要がある」との見方を示した。