アクロニクス・ジャパンは21日、本年7月に国内の一般コンピュータユーザー(1,000人)を対象に行った、バックアップおよびデータの取り扱いに関する調査結果を発表した。
35.1%のユーザーがデータ消失の経験あり。無対策ユーザーは35%以上
まず「パソコンのハードディスク(HDD)のデータが壊れてしまう・消失(クラッシュ)した経験はありますか」という問いには、35.1%のユーザーが経験していると答えている。およそ3人に1人が、HDDの故障などに起因するデータ消失の経験があることが分かった。
一方で、そうした事態に「対応するために自宅のパソコンではあらかじめどのような用意しているか。また、用意を行った経験があるか」という質問に対しては、以下のような回答が寄せられた。
「必要なファイルだけ外付けHDDに保存している」が28.3%、「必要なファイルだけUSBなどの記憶媒体に入れている」が26.7%、「OSのバックアップ機能を使っている」が23.2%、などだ。
しかし、もっとも多い解答は「用意していない」で、36.8%に上っている。全体的な傾向として、データ消失経験のあるユーザーほど、何らかのバックアップ策を講じている割合が高くなった。
HDDクラッシュ!! - 30%のユーザーはデータを諦める
実際に「パソコンのハードディスクが故障した場合、どのような対処を行うか。また、故障した経験がある場合は、どのような対処を行ったか」という問いには、50.7%が「自分でバックアップを取っているのでリカバリする」と答えた一方、30.0%のユーザーが「データを諦める」という現状が…。
具体的な「パソコンデータのバックアップ方法として当てはまるもの、または今度行う予定の方法」では、「ファイル・フォルダ単位」が45.3%、「PCのOSからアプリケーション、データ、設定などHDDの内容をすべて」が35.4%だ。多くのユーザーが具体的なバックアップ方法を把握している。
しかし、27.7%のユーザーが、「どのバックアップ方法を行っているのか分からない」と答えた。ここでも、データ消失経験のあるユーザーほど、パソコンのデータをまるごとバックアップする傾向が強く見られ、データのバックアップに敏感であることが分かった。
「バックアップ専用ソフトウエアの対して持つイメージ」としては、48.3%のユーザーが「確実なバックアップと復元」と回答し、信頼を寄せている。しかし、「価格が高い」(26.1%)、「難しそう」(22.5%)、「使いづらそう」(12.1%)という印象も、まだ払拭できていない。アクロニスでは、手動によるデータ管理と比較したバックアップ専用ソフトの利便性に、ライトユーザーほど認知が浅いと分析している。
一番バックアップしておきたいデータは何ですか?
「自宅で使用している機器に対して、バックアップを取りたいデータは」という問いでは、「写真」がもっとも多く69.0%だ。再入手が難しいものほど、バックアップを取る意識が高い。次いで「個人情報」が48.8%、「アドレス帳」が47.7%となった。
これらの結果を踏まえ、アクロニクスは次のようにコメントしている。
「手動バックアップや、クラウドにファイル・フォルダ単位でバックアップを取っているユーザーが多いが、バックアップ漏れや思わぬ事故のリスクがある。また、HDDはいつ故障するか分からない。
個別にデータをバックアップするより、すべてを包括するフルバックアップシステムが確実かつ簡単。フルバックアップシステムなら、HDD全体がクラッシュしたとしても、システムもデータも復旧できる。データ消失した場合に『あきらめる』と答えていた30%の人も、あきらめないでほしい。バックアップは難しいことではない」
なお、Windows 7やWindows 8 / 8.1は、上記のフルバックアップ機能を備えている。一方のアクロニス・ジャパンは、定番となった高機能バックアップソフト「Acronis True Image」シリーズを発売している。